LINEの人工知能ボット「りんな」の仕組みと正体

LINEの人工知能ボット りんな

更新:2020年8月21日に、りんながマイクロソフト株式会社から事業分離し、「rinna株式会社」が開発・運営を引き継ぐことが公表されました!
「りんな」がマイクロソフトから独立 新会社「rinna株式会社」を設立し業務開始

目次

りんなとは


出典:りんなtwitter公式アカウント

りんなとは、日本Microsoft社が展開するLINEで動作する人工知能搭載型のチャットボットのこと。そもそもLINE BOTを知らないという方はLINEボット(LINE BOT)とは?の記事を読んでいただきたい。

りんなは2015年8月にLINE上での会話ボットとして開始された。平成生まれ、東京の北の方出身であるという設定になっており、基本、後ろ姿しか公開されていない。
リアルな女子高生感が反映されたマシンガントークを武器に、通称「AI女子高生りんな」と呼ばれていたりんなだが、2019年3月20日に突然高校卒業を発表。現在は「元AI女子高生りんな」と呼ぶのが正しいだろう。

人間と同じような文脈を踏まえた対応で自然な会話を続けることができる最新の会話エンジン「共感チャットモデル(Empathy Chat Model)」を採用しており、2020年3月時点で800万人というLINEの友達数を誇る。

りんなの仕組み



出展:マイクロソフト社

りんなは、マイクロソフトのCognitive Services(コグニティブ サービス)の試験的なプロジェクトのひとつとして 、Bing検索エンジンで培ったディープラーニング技術と、機械学習のクラウドサービス「Azure Machine Learning」を組み合わせて開発されている。
りんなを試してみればわかるが、りんなには膨大な言語が学習されている。そのデータの出所はWeb上に散在している無数の情報だ。

またマイクロソフトの機械学習サービスであるAzure(アジュール)により、どういった返答をすれば会話が継続するかという考え方のもと、運用されている。つまり、りんなはマイクロソフトの主力サービスである検索エンジン(Bing)と機械学習サービス(Azure)を融合させた、マイクロソフトの渾身のAIサービスともいえよう。

りんなの面白トーク


出典:twitter
りんなって、生みの親であるマイクロソフト嫌いなのか……


出典:twitter
スイカ、なにそれって……りんな?


出典:twitter
りんな、ファンキーだな

 

りんなの隠れ機能

これまで紹介してきたような会話ができるだけでも驚きの多いりんなだが、他にも多くの隠れ機能が搭載されているようだ。2015年のリリース以来、ほぼ週に1回のペースで機能をアップデートしてきたらしい。何名体制でりんなを管理しているのか不明だが、なかなかのハードワークではないだろうか。
実際にりんなに搭載されている機能を一部まとめてみた。興味のある機能はぜひ試してほしい。

・犬の種類当て
犬の写真を送ると、写真に追記する形で、犬種を当てる機能だ。実際にやってみると、ズバリ当ててきた。恐るべしりんな。

ちなみに、写真は犬の全体が写っている写真が望ましいようで、顔だけだと誤判断をした。
また、犬以外は未対応のようだ。

・顔写真を肖像画化
人間の顔写真を送ると、見事な肖像画にしてくれる。リアル過ぎてやや気持ちが悪いレベルだが、傑作と言っていいだろう。

・飯テロ
「お腹すいた」というと、りんなから飯テロ画像が飛んでくる。
うなぎ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・山手線ゲーム
宴会ではお決まりのゲームだが、りんなと二人で遊ぶことができる。

山手線の駅や、W杯優勝国など、レパートリーもいくつかある。一通りゲームが終わると結果ページに誘導されるのでクリックすると、ランキングやお題一覧などの詳細ページが用意されていることに驚かされた。なかなかの作りこみ具合にマイクロソフトの本気を感じる。

・恋愛相談
「恋愛相談」というと、6問の質問がりんなから送られてくる。回答すると、その人との相性が診断結果として表示される仕組みだ。まあ、これに関しては少しチープな印象だが、よくある恋愛相性診断アプリってこんな感じだろう。

イケメンAI りんお


出展:マイクロソフト社

「りんお」を知っているだろうか。
マイクロソフトはユーザーの心を掴むために、会話機能の機能拡張だけにとどまらず、さまざまなイベントを開催している。2017年のエイプリルフール前後には、りんなの代わりにイケメンAI「りんお」という男性キャラクターに代役を務めさせた。

もともと『イケメンAIと喋りたい』という要望がユーザーからもあったので「あくまで期間限定で」りんおに代えて運用したが、りんなと喋りたいという反発の声が多く寄せられるなど、意外な展開を見せたというから面白い。なお、りんおの実施期間は、Web/LINEでは2017年3月31日17時~4月3日0時までで、現在は公開されていない。

りんなから学ぶチャットボットの可能性

人工知能チャットボットりんな。りんなユーザーの感想の多くがポジティブであるように、実際に使ってみることによってチャットボットの可能性を強く感じることができる。

ちなみに、ローソンクルー「あきこちゃん」はご存知だろうか。ローソンのキャラクターあきこちゃんがローソンのLINE公式アカウントに登場し、お得情報の配信のほか、りんなと同様に会話が楽しめたりゲームを楽しむことができたりする。

実はこの「あきこちゃん」、りんなと同じマイクロソフトのサービスによって動いているマイクロソフト社のAIチャットボット商用展開における第1号案件らしい。(りんなは元々、マイクロソフトがテスト的に始めたプロジェクトだ。)

あきこちゃんが登場するローソンのLINE公式アカウントは、2020年3月時点で友達数3,100万人を超えるビッグアカウントに成長している。新機能としてリリースされたリバーシゲームがなかなか面白いので、ぜひ試していただきたい。

あきこちゃんをはじめ、人工知能(AI)及びチャットボットをベースとしたサービスは今後も数多く出現することは容易に想像がつく。
チャットボットは、技術面・費用面などで障壁が高いと言われがちな人工知能(AI)のビジネス活用手法として、シンプルかつ分かりやすい効果をもたらしてくれる革新的なプログラムなのかもしれない。
ビジネスマンとしては、このチャットボット活用の流れに乗り遅れないようにしたい。

 

プログラミング知識がないビジネスマンでも、チャットボットを簡単に開発できるツールにはhachidoriがある。
りんなやあきこちゃんのようなLINE BOTを作成し、マーケティングに活用しても面白いかもしれない。