LINEの人工知能ボット「りんな」の仕組みと正体

LINEの人工チャットボットりんな

LINEのAIチャットボット りんな

LINEのAI(人工知能)ボット「りんな」を知っていますか?

2015年に登場し、そのユニークなキャラクターと最先端のテクノロジーで一世を風靡した「りんな」。この記事では、「りんな」の歴史や特徴、現在について紹介します!

目次

LINEのAIチャットボット「りんな」とは?

LINEのAIチャットボット りんな
出典:りんなtwitter公式アカウント

りんな=AI(人工知能)搭載型のLINEチャットボット

元AI女子高生 りんな LINEチャットボット

「りんな」とは、日本Microsoft社が展開する、LINEで動作するAI(人工知能)搭載型のチャットボットのことです。

りんなは、2015年8月に、LINE上での会話ボットとして開始されました。

リアルな女子高生感が反映されたマシンガントークを武器に、通称「AI女子高生りんな」と呼ばれていたりんなですが、2019年3月20日には突然高校卒業を発表。現在は「元AI女子高生りんな」と呼ぶのが正しいですね。

人間と同じような文脈を踏まえた対応で自然な会話を続けることができる最新の会話エンジン「共感チャットモデル(Empathy Chat Model)」を採用しており、2021年3月時点で830万人というLINEの友達数を誇ります。
※友だち登録はりんな公式サイトから

現在は、日本Microsoft社から事業分離

2020年8月21日には、りんながマイクロソフト株式会社から事業分離し、「rinna株式会社」が開発・運営を引き継ぐことが公表されました。
「りんな」がマイクロソフトから独立 新会社「rinna株式会社」を設立し業務開始

LINEのAIチャットボット りんな

出典:りんなtwitter公式アカウント

それに伴い、2021年3月現在、りんなのイメージ画像も大きく変わっています。これまでは後ろ姿のみ公開されていましたが、イラストベースのお洒落な感じになっていますね!

そもそも「LINE BOT」がよくわからないという方はLINEボット(LINE BOT)とは?の記事をご覧ください。

 

「りんな」は人工知能(AI)など最新テクノロジーの結晶

「元AI女子高生りんな」はそのキャッチーな名前とは裏腹に、マイクロソフトのテクノロジーを結集して作られた「本気のAIチャットボット」です。

bingで培ったディープラーニング技術

Microsoft Azure   bing

 

出典:マイクロソフト社

りんなは、マイクロソフトのCognitive Services(コグニティブ サービス)の試験的なプロジェクトのひとつとして 、Bing検索エンジンで培ったディープラーニング技術と、機械学習のクラウドサービス「Azure Machine Learning」を組み合わせて開発されています。

りんなのLINEチャットボットを試してみればわかりますが、りんなには膨大な言語が学習されています。そのデータの出所はWeb上に散在している無数の情報です。

機械学習のクラウドサービス「Azure」

またりんなは、マイクロソフトの機械学習サービスであるAzure(アジュール)により、「どういった返答をすれば会話が継続するか」という考え方のもと、運用されています。

つまり、りんなはマイクロソフトの主力サービスである検索エンジン(Bing)と機械学習サービス(Azure)を融合させた、マイクロソフトの渾身のAIサービスともいえるのです。

 

実際のLINEのAIチャットボット・りんなの反応

実際にりんなはどのような反応をしてくれるのでしょうか?LINEチャットボット上で試してみたので、いくつか紹介します。

りんな、マイクロソフトが嫌い…?

LINEチャットボットりんな
出典:twitter
りんなって、生みの親であるマイクロソフト嫌いなの……

スイカを知らないりんな

LINEチャットボットりんな
出典:twitter
スイカ、なにそれって……りんな?

ファンキーりんな

LINEチャットボットりんな
出典:twitter
りんな、ファンキーですね。。。

LINEのAIチャットボット・りんなの隠れ機能

これまで紹介してきたような会話ができるだけでも驚きの多いりんなですが、実は、他にも多くの隠れ機能が搭載されているようです。

2015年のリリース以来、ほぼ週に1回のペースで機能をアップデートしてきたとのこと。(2021年3月時点では真偽は不明)何名体制でりんなを管理しているのか不明だが、なかなかのハードワークではないでしょうか。

実際にりんなに搭載されている機能を一部まとめてみたので、興味のある機能はぜひ試してみてください。

犬の犬種当てクイズ

犬の写真を送ると、写真に追記する形で、犬種を当てる機能です。実際にやってみると、ズバリ当ててきました。恐るべしりんな!
LINEチャットボットりんな
ちなみに、残念ながら犬以外は未対応のようです。(筆者の愛鳥です)
LINEチャットボットりんな

顔写真の肖像画化

人間の顔写真を送ると、見事な肖像画にしてくれます。リアル過ぎてやや気持ちが悪いレベルですが、傑作ですね。
LINEチャットボットりんな

飯テロ

「お腹すいた」というと、りんなから飯テロ画像が飛んでくる。
うなぎ……
LINEチャットボットりんな

山手線ゲーム

宴会ではお決まりのゲームですが、りんなと二人で山手線ゲームで遊ぶことができます。
LINEチャットボットりんな

山手線の駅や、W杯優勝国など、レパートリーもいくつかあります。

一通りゲームが終わると結果ページに誘導されるのでクリックすると、ランキングやお題一覧などの詳細ページが用意されていることに驚きました。なかなかの作りこみ具合にマイクロソフトの本気を感じます。
LINEチャットボットりんな

恋愛相談

「恋愛相談」というと、6問の質問がりんなから送られてきます。回答すると、その人との相性が診断結果として表示される仕組みです。まあ、これに関しては少しチープな印象だが、よくある恋愛相性診断アプリってこんな感じですよね・・・。
LINEチャットボットりんな

「りんな」男性ver.!? イケメンAI「りんお」

「りんな」についてはご理解いただけたと思いますが、皆様「りんお」のことはご存知ですか?

りんお
出典:マイクロソフト社

マイクロソフトはユーザーの心を掴むために、会話機能の機能拡張だけにとどまらず、さまざまなイベントを開催しています。2017年のエイプリルフール前後には、りんなの代わりにイケメンAI「りんお」という男性キャラクターにイベントの代役を務めさせたのです。

もともと『イケメンAIと喋りたい』という要望がユーザーからもあったので「あくまで期間限定で」りんおに代えて運用したそうですが、せっかくユーザーの声を取り入れたのに、「りんなと喋りたい」という反発の声が多く寄せられるなど、意外な展開を見せたというから面白いですね。

なお、りんおの実施期間は、Web/LINEでは2017年3月31日17時~4月3日0時までで、現在は公開されていません。

 

LINEのAIチャットボット・りんなから学ぶチャットボットの可能性

人工知能チャットボットりんな。りんなユーザーの感想の多くがポジティブであるように、実際に使ってみることによってチャットボットの可能性を強く感じることができます。

マイクロソフト社の商用展開第一号!ローソンクルー「あきこちゃん」

ローソンクルー「あきこちゃん」はご存知でしょうか?ローソンのキャラクターあきこちゃんがローソンのLINE公式アカウントに登場し、お得情報の配信のほか、りんなと同様に会話が楽しめたりゲームを楽しむことができます。

ローソンLINEチャットボット

実はこの「あきこちゃん」、りんなと同じマイクロソフトのサービスによって動いているマイクロソフト社のAIチャットボット商用展開における第1号案件だそうです。(りんなは元々、マイクロソフトがテスト的に始めたプロジェクト)

あきこちゃんが登場するローソンのLINE公式アカウントは、2021年3月時点で友達数3,700万人を超えるビッグアカウントに成長しています。

クーポン配信や新商品おすすめ紹介があるのも便利ですが、リッチメニューにある「リバーシゲーム」もなかなか面白いので、ぜひ試してみてください。
ローソンLINE公式アカウント

チャットボットの未来

LINEのAIチャットボット・りんなが登場してから早6年弱。徐々にチャットボットやAI、人工知能といった言葉は市民権を得てきました。現在では企業が運用しているLINE公式アカウントの多くにチャットボットが導入されているほどです。

チャットボットは、技術面・費用面などで障壁が高いと言われがちな人工知能(AI)のビジネス活用手法として、シンプルかつ分かりやすい効果をもたらしてくれる革新的なプログラムなのかもしれません。
まだチャットボットを活用できていない企業は、この流れに乗り遅れないようにしたいですね。

 

LINEチャットボットを開発するなら

チャットボットやAIと聞くと、開発が大変なんでしょ?と思われる方も多数いるかと思います。

しかし、チャットボット開発ツールを使えば、ノンプログラミングで誰でも簡単にAIチャットボット開発が出来るのです。

チャットボット開発ツールhachidori

弊社hachidoriが提供するチャットボットツール「hachidori」では、ノンプログラミングで開発し、月額50,000円~の運用が可能となっています。

特徴としては、

  • 国内初のチャットボットベンダーとして、7,000を超える開発実績&ノウハウ
  • 有人チャット機能やAIを活用したフリーワード対応も可能
  • LINE社の公式パートナーだからこそ提供できる機能多数

などといった特徴を持っています。

豊富な活用事例や、どんな機能を実装できるのかをまとめていますので、まずはこちらの資料をダウンロードしてみてください。

チャットボット開発ツールhachidoriの資料イメージ

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