安定的な売り上げを保つためには、ロイヤルカスタマーの育成や意地がとても重要となってきます。
ここでは、ロイヤルカスタマーについて、優良顧客との違いや育成方法について、詳しく解説していきたいと思います。
ロイヤルカスタマーとは
まずはじめに、ロイヤルカスタマーとはなんでしょうか?
ロイヤルカスタマーとは、自社の利用率や売上率の高い顧客の中でも、特に企業のブランドや商品に愛着を持ち、信頼してくれている顧客のことを指します。
企業や商品に信頼を寄せているからこそ、価格や戦略では簡単に離れていかない顧客であり、その信頼を維持するためには様々な工夫が必要です。
優良顧客とロイヤルカスタマーの違い
ただ商品を継続して買って売上に貢献してくれるのではないの?という方もいるのではないでしょうか。
商品を継続して購入し、売上に大きく貢献している顧客のことを「優良顧客」といいます。
売上の貢献についてはロイヤルカスタマーと同様ですが、商品の利用理由が、単に価格が安い、比較検討して購入する商品を選ぶのが面倒だ、という理由で継続している顧客も「優良顧客」には含まれます。
わかりやすくいえば、ロイヤルカスタマーは企業と双方で信頼関係があるかどうかの違いがあるということです。
顧客ロイヤリティとは
ここで、顧客ロイヤリティについてご説明します。
顧客ロイヤリティとは、簡単に言うと企業に対する信頼であり、顧客が企業や商品へ忠誠や愛着を持っていることを意味します。
この顧客ロイヤリティは簡単に築ける訳でもなく、また築くことができてもそれを維持することはとても難しいものです。
顧客ロイヤリティをもつロイヤルカスタマーの維持については後述しますので、ぜひ最後までご覧ください。
ロイヤルカスタマーを重視すべき理由
ロイヤルカスタマーはとても重要な顧客です。
信頼や愛着があるからと言って、その顧客を軽視してはいけません。
ロイヤルカスタマーを重視すべき理由は主に以下の4つです。
①LTVが高いから
②フィードバックを得る事が出来るから
③UGCを産むことが出来るから
④新規顧客を連れてきてくれるから
それでは詳しく見ていきましょう。
LTVが高い
LTVとは、「Life Time Value」の略であり、その意味は「顧客生涯価値」です。
顧客が生涯購入する商品やサービスはどれくらいになるのか、その合計の売上金額のことを指します。
LTVは、計算式で算出することができます。
代表的な計算式はこちらです。
「LTV=顧客の平均購入単価+年間平均購入頻度」
LTVが高ければ、それだけ購入率も高く長期的に利用されるということです。
ロイヤルカスタマーは、商品やサービスに信頼を置いているため簡単に離れていくことはなく、継続的・長期的な取引が可能になります。
そのため、ロイヤルカスタマーはLTVが高くなる傾向があり、LTVの高いロイヤルカスタマーが増えれば、企業の売上も長期的に安定するということです。
フィードバックを得る事が出来る
フィードバックはなにもプラスの面だけを聞いておくものではありません。
商品に愛着があるからこそ、もっとこうして欲しい、というような良質な意見を顧客目線でもらえる最大のチャンスです。
企業側からだけでは思いつかないような視点で指摘されると、顧客重視のより良い商品を提供することができますね。
UGCを産むことが出来る
UGCとは、簡単に説明すると「ユーザーによって制作されたコンテンツ」のことを指します。
デジタル化の進む昨今では、広告だけでなくユーザー自身のコンテンツ上での情報発信によるマーケティングが非常に注目されています。
ロイヤルカスタマーは、いわば企業や商品のファンなので、自分のコンテンツ上で好意的に情報を発信する人が多くいます。
顧客目線でのレビューとなるので、買い手からすればとても有力な情報であり、企業からしても、コストをかけずにプロモーションが可能となるため、非常に有益なメリットと言えます。
新規顧客を連れてきてくれる
画像引用元:ナチュラグラッセ / スキンバランシング ベース 口コミ – アットコスメ
自分が良いと思うものは、自分の信頼できる人にも薦めたくなりますよね。
ロイヤルカスタマーはその顧客心理から、新規顧客を連れてきてくれる可能性が非常に高くなります。
実際に使ってみた感想などの口コミやSNSでのレビューは、売上に大きく貢献できるマーケティング手法の一つです。
ロイヤルカスタマーの紹介はそれらと同等の効力を発揮し、非常に大きな売上効果をもたらす可能性があります。
ロイヤルカスタマーを育成する方法
それではここからは、ロイヤルカスタマーを育成する方法について、説明していきたいと思います。
ロイヤルカスタマーは長期的な目線で育成していく必要があります。
ロイヤルカスタマーを育成する方法は、主に以下の6つです。
①対象顧客の定義
②接触頻度を増やす
③CXを見直す
④one to oneマーケティング
⑤アンバサダー制度の利用
⑥マーケティングツールの利用
それぞれ詳しく説明していきます。
対象顧客の定義
まずは、どのような顧客をロイヤルカスタマーとするか、定義を定めましょう。
購入頻度や購入金額など、どのような顧客をロイヤルカスタマーとして重要視するかを具体的に設定してください。
顧客が自社商品にどの程度好感を持っているかを示す指標として、NPS調査を実施することもおすすめです。
NPSとは、顧客推奨度調査のことであり、顧客に「ある商品を第三者に勧めるかどうか」という質問をして、0〜10点で回答してもらいます。
その回答のうち、顧客は0〜6点「批判者」、7〜8点中立者」、9〜10点「推奨者」に区分され、得点が大きいほどロイヤルカスタマーとなり得る、ということになります。
接触頻度を増やす
画像引用元:HIRATA NURSERY公式LINE
上記のNPSの結果、推奨者が少ない場合、顧客との接触機会が少なく、他社との差別化が可能であるカスタマーサポートが不足していることが原因として考えられます。
ロイヤルカスタマーを育成するために十分な対応として、顧客の利用する頻度の高い、メールやLINEを活用したサポートを充実させる必要があります。
プッシュ戦略や定期的な情報発信により、顧客との接触頻度を増やしていきましょう。
そうすることで、商品やサービスを見つけてもらい、購入頻度と共に信頼度も高めることができます。
CXを見直す
CXとは顧客体験のことであり、商品やサービスを購入するまでの顧客の体験や顧客が得られる価値のことを指します。
購入前から購入後のサポートまでの一連のプロセスにおける、物質的・金銭的な価値や、心理的な満足度や印象などの価値が重要視されています。
CXに着目することで、顧客への対応を見直すことができます。
定期的なお客様アンケートやインタビューを通して、顧客からの評価を常にモニタリングすることが大切です。
浮き彫りになった改善点に対応していくことで、顧客満足度の向上に繋がります。
one to oneマーケティング
個々の顧客のニーズに合わせて最適なアプローチをすることをone to oneマーケティングと言います。
SNSを活用したマーケティングは今や主流となっており、企業と個人の距離はとても近しいところまで来ています。
情報を調べている時、Cookieで同意を求められるシーンに遭遇したことがあると思います。
Cookieを活用すれば、個人の閲覧情報から需要を探ることができます。
さらには、顧客の嗜好をキャッチし戦略を立て、個別にアプローチすることで顧客満足度を向上させることもできます。
例えば、配布するクーポンの種類や閲覧するページ、ピックアップする商品を個別に変えるなどすれば、より顧客に合った情報が提供でき、売上の向上が見込め、アフターフォローなどを充実させれば顧客の満足度も向上するでしょう。
アンバサダー制度の利用
画像引用元:公式アンバサダーのご紹介 – ビジネスホテルのスーパーホテル【公式】
観光大使などの言葉をよく耳にしますね。
アンバサダーは、大使という意味であり、ここでは「企業と共に商品やサービスを普及していく顧客」のことを指します。
サンプルとして商品を受け取り、SNSなどを活用して口コミや商品紹介投稿をしたりすることが、アンバサダーの役割の一つです。
これは、商品の紹介だけでなく、投稿へのコメントや反応から顧客の傾向や商品の感想などを見て、商品・サービスの改善に役立てることもできます。
マーケティングツールの利用
オンラインでのマーケティングが主流となりつつありますが、やはりオフラインでも一定の顧客は存在します。
両方で効率的に顧客を獲得するために、オウンドメディアやSNSでのマーケティングツールを活用すれば、オンライン上でも接客ができるようになり、ショッピングサイトやオフラインである実店舗へ誘導することも可能になります。
ロイヤルカスタマーを維持する方法
ここまで、ロイヤルカスタマーについて、育成方法まで解説してきました。
ロイヤルカスタマーを獲得できても、それを維持できなければ安定した売上には繋がりません。
ここからは、ロイヤルカスタマーを維持する方法について説明していきたいと思います。
顧客目線のコミュニケーション
誰しもが、売りたいという思いが滲み出るような、押し売りのような接客では、購入意欲は上がりませんよね。
顧客がどのようなものを欲しているか、それがどのような部分でマッチしているかを丁寧に説明された上で、購入を勧められると、購入意欲は格段に上がります。
また、サポートについても、顧客目線で対応してもらえると、企業の好感度は上がり、信頼性もアップします。
そのためには顧客について知ることが大切です。
顧客目線を知るために活用できるツールには以下のようなものがあります。
・CRM
・MAツール
それぞれ詳しく見ていきます。
CRM
CRMとは、顧客との良好な関係性を作り上げ継続していくことです。
そのためのCRMツールを活用すると、次のようなことが可能になります。
①顧客管理
→名前や性別、年齢、連絡先などの基本情報から、購入日や購入商品などの履歴を管理することができます。
問い合わせなどの対応履歴も残すことができるため、より顧客なり寄り添った接客が可能になります
②顧客分析
→顧客情報を元にさまざまな分析をサポートしてくれる機能があります。
③営業進捗管理
→顧客への営業活動を履歴として残し、可視化することができます。
顧客にいつどのようなアプローチをしたか記録を残すことができ、接客のサポートをすることが可能です。
④プロモーション管理
→管理している顧客を条件で絞り、さまざまなアプローチをかけることができます。
雑多に管理していると、DMやクーポンの配布状況がわからなくなってしまいます。
一括で管理することができれば、DMやクーポンの配布、イベントなどの管理をすることもできます。
MAツール
MAツールとは、マーケティングを自動化するツールのことであり、マーケティングの効率化や顧客データ管理の簡易化、業務効率化が見込めます。
このMAツールを活用すれば、顧客のニーズに合った最適なアプローチができ、上記のようなone to oneマーケティングが可能になります。
まとめ
企業の安定的な売上を保つためには、ロイヤルカスタマーの育成及び維持が重要であることが分かりました。
hachidoriでは、接客ツールとして活用できるチャットボットを提供しております。
顧客データベースとして活用することもでき、伴走支援と拡張性に優れており、様々なニーズにお応えすることができますので、お困りの事があればぜひご相談ください。
この記事を参考に、ロイヤルカスタマーの獲得・維持を目指し、安定的な売上アップを目指していってくださいね。