本記事では、LINE公式アカウントの「ステップ配信」について紹介していきます。
LINEメッセージによるステップ配信は、メールマガジン配信より到達率と開封率が高いので、Webサイトの誘導率を高めることが期待できます。
- 「ステップ配信を使って効率よく集客がしたい」
- 「ステップ配信の機能や設定方法がわからない」
という方はぜひ最後まで読んでみてください。
LINE公式アカウントとは
LINE公式アカウントは、LINEで企業や店舗、個人事業主がアカウントを作り、友だちになったユーザーへメッセージやクーポンを配信して、情報を届けることができるサービスです。
以前はビジネス用途のLINEである「LINE公式アカウント」や「LINE@」などのプランに分かれていましたが、2019年に「LINE公式アカウント」に統一されました。
改めてLINE公式アカウントとは?具体的な使い方から事例まで解説
LINE公式アカウントのステップ配信とは
LINE公式アカウントのステップ配信は、「友だちの追加」を起点に、設定していた日付以降になるとメッセージが自動的に送られるという機能です。
たとえば、「友だち追加して7日後に商品のお知らせメッセージを自動で配信する」というようなことが可能になります。
そもそもステップ配信とは
ステップ配信は、あらかじめ設定しておいたシナリオに沿って、決めたタイミングでメッセージを自動で配信できる機能です。
ステップ配信を使えば、友だち登録をした後に挨拶メッセージを送信し、数日後に商品のお知らせやフォローメッセージを配信するなど、ユーザー1人1人のタイミングに合わせて自動でメッセージ配信をすることができます。
一斉配信では、同タイミングで同じメッセージを送るしかできませんでしたが、ステップ配信を使うことで、少ない手間で、各ユーザーに適した情報の提供が可能になりました。
これで、効率よく成約率を高めることが期待できます。
引用:Lステップ公式ブログ
ステップ配信の活用例
ステップ配信の活用例として、以下の業種などが挙げられます。
- 飲食店
- ショッピング
- 美容クリニック
- ecサイト
- サロン
など様々な業種でステップ配信が活用されています。
後に詳しく活用事例を紹介します。
LINEでステップ配信を行うメリット
LINEでステップ配信を行うメリットは下記の4つです。
- メールよりも高い開封率
- 定期配信の自動化
- セグメントごとに配信内容を分ける事が出来る
- LTVを最大化できる
順番に説明していきます。
メールよりも高い開封率
LINEのメッセージは、メールよりも開封率が高いので、Webサイトへの誘導率を高めることができます。
メールの開封率は10%あればいいと言われていますが、LINE公式アカウントの開封率は60%ほどでメールの6倍です。
また、LINE公式アカウントのメッセージ配信は、画像やスタンプを使った「リッチメッセージ」を配信することができます。
リッチメッセージを使いつつ、ステップ配信でサービスに関連する情報を合わせれば、クリック率やWebサイトの誘導率を高める効果もあります。
定期配信の自動化
ステップ配信は、定期配信を自動化できることも大きなメリットです。
一斉配信であれば、一通ずつメッセージの配信設定をしないといけません。
ですが、ステップ配信であれば、友だち登録や商品の購入などのユーザーの行動を起点としてあらかじめ設定したメッセージを決めたタイミングで自動配信することが可能です。
つまり、少ない手間で効率よくメッセージ配信を自動化することができます。
セグメントごとに配信内容を分ける事が出来る
「セグメント」とは、簡単に言えばターゲットを特定の属性に仕分けることを指します。
たとえば、ユーザーを「40代男性」「地方在住」「会社員」などのカテゴリーに分けることです。
そして、ステップ配信ではセグメントごとに配信内容を分ける事が可能です。
セグメントを分けないと、東京の店舗のセール情報を地方のユーザーに送ってしまうかもしれないし、女性用化粧品の情報を男性に送る可能性があります。
ユーザーが価値を感じる情報を適切に配信する上で、セグメントごとに配信内容を分けることができるのはステップ配信の大きなメリットです。
最後に、LINEで利用できるセグメントをまとめておきますので参考にしてください。
「属性」で絞り込む
- 友だち期間
- 性別
- 年齢
- OS
- エリア
「オーディエンス」で絞り込む
- ユーザーIDのアップロード
- クリックリターゲティング
- インプレッションリターゲティング
- チャットタグオーディエンス
- 追加経路オーディエンス
- ウェブトラフィックオーディエンス
LTVを最大化できる
LTVは、ユーザーが取引を始めてから終了するまでの期間中に、企業にもたらす収入の総額を算出するための指標のことです。
定期的にステップ配信を行うことでリピートを促し、リピート客の獲得につながる可能性があります。
たとえば、ユーザーが初回に10,000円の商品を購入、メッセージのやり取りでリピートを促したことで2回目の買い物で10,000円の購入があればLTVが20,000円になります。
また、ステップ配信したメッセージが再来店などにつながり、LTVの向上につながる可能性があります。
LINE公式アカウントでのステップ配信の設定方法
LINE公式アカウントでのステップ配信の設定方法は下記の手順で行います。
①:LINE公式アカウントの管理画面にアクセス
②:ステップ配信の画面に遷移
③:基本の設定
④:メッセージの設定
⑤:ステップの追加
⑥:条件分岐を追加
⑦:利用開始
順番に解説していきます。
LINE公式アカウントの管理画面にアクセス
LINE公式アカウントの管理画面にアクセスをして、アカウントを選択してください。
ステップ配信の画面に遷移
管理画面の左から「ステップ配信」を選択します。
次に、右上になる「作成」をクリックすると、下の設定画面に遷移します。画面の上が「基本設定」、下が「メッセージ設定」の画面になります。
基本の設定
基本設定では、下記の項目を設定できます。
・管理者のタイトル
ユーザーには表示されないので、ご自身が管理しやすいものを設定しましょう。
・タイムゾーン
初期設定で「Tokyo」になっているので特に操作をする必要はありません。
・有効期間
開始日と終了日を設定できます。
ステップ配信をすでに始めている友だちには、有効期間後であってもメッセージが引き続き配信されます。
・配信数の上限
配信数の上限を設定することが可能で、「先着〇名様」というようなクーポンの配信をする場合などに活用することができます。
メッセージの設定
最初は「友だち追加」をクリックします。すると、右側に設定画面が表示されます。設定できる項目は下記の2点です。
・追加日
選択した日付以降で「友だち追加」した人が配信の対象になります。
・追加経路
「すべての経路」「特定の経路」のどちらかを選択できます。特定の経路を選んだ場合は、表示される下記の選択肢から選ぶことができます。
ステップの追加
「ステップを追加」をクリックします。
すると下記の2つの選択肢が出てきます。
- メッセージを配信
- 条件分岐を追加
まずは「メッセージ配信」の解説をしていきます。
メッセージ配信を選択すると左側に「1日後」「メッセージ配信」というステップが表示されます。
メッセージ配信を選択すると、右側に「メッセージを編集」という画面が出ます。
ここから、ご自身が配信したいコンテンツを設定します。
・メッセージラベル
メッセージの内容を識別してくれます。
・配信時間帯
配信する時間帯を設定できます。配信数が多く、時間内に配信が終わらないようであれば、翌日の同じ時間に配信されます。
・コンテンツ
配信するメッセージを設定できます。
メッセージの設定をするとプレビューで確認することもできます。問題がないようであれば「保存」をクリックします。
次は、「1日後」と書かれているところをクリックします。右側に「待ち時間を編集」という画面が出てきます。
ここで「友だち追加」を条件に、何日後にステップメッセージを配信するかを決めます。今回は7日にして「保存」をクリックします。
これにより、友だち追加をきっかけに、7日経過した後メッセージ配信を行うステップ配信の設定の完了です。
条件分岐を追加
先ほどは「メッセージを配信」を選択しましたが、今度は「条件分岐を追加」について解説していきます。
まずは、「条件分岐を追加」をクリックします。
すると、以下の画面が出てきます。
- 条件1
- +ボタン
と表示されますが、「条件」から説明します。
条件を選択すると、右側に「条件を編集」という画面が出てきます。
ここで、「条件ラベル」と「条件」の設定をします。
設定出来る分岐条件
分岐の条件は、「属性」「オーディエンス」で絞り込みが可能です。
属性
- 性別
- 年齢
- エリア
- OS
オーディエンス
- クリックリターゲティング
- ユーザーIDアップロード
- チャットタグオーディエンス
- ウェブトラフィックオーディエンス
- 追加経路オーディエンス
- インプレッションリターゲティング
今回はエリアで「関東」を選択して、関東エリアに住んでいる方に絞り込んで配信する設定で進めます。
すると、「条件に合致」と「条件に合致しない」で分岐します。
利用開始
設定が終わったら、「利用開始」をクリックするとステップ配信を利用できるようになります。
LINE公式アカウントでのステップ配信の注意点
LINE公式アカウントでのステップ配信の注意点は以下の3点です。
- 配信メッセージは課金対象になる
- プランごとのメッセージ通数の上限
- アカウントがブロックされた場合
順番に紹介していきます。
配信メッセージは課金対象になる
ステップ配信で配信したメッセージは課金対象になります。
【企業向け】ビジネスでLINEを利用する際の料金とは?プランごとの詳細も解説
プランごとのメッセージ通数の上限
LINE公式アカウントでは、プランによってメッセージ数の上限が設けられています。
仮に上限を超えた場合、ステップ配信は「停止」になります。
アカウントがブロックされた場合
友だちがブロックしてきたら、配信停止になります。ただし、同じ友だちがブロックを解除すれば、新規での友だち追加となってステップ配信が再度始まります。
ステップ配信の活用事例
ステップ配信の活用事例は下記のとおりです。
- 飲食店での活用事例
- 美容クリニックでの活用事例
- ecサイトでの活用事例
順番に説明していきます。
飲食店での活用事例
飲食店では再来店を促すためにクーポンを配信するのが効果的です。
たとえば、友だち追加時に「友だち追加特典クーポン」を配信したり、友だち追加から1週間後に「2回目の来店割引クーポン」を配信したりなど。
クーポンを配信して来店のきっかけを作ると、ユーザーに店への再来店を促すことができるのでおすすめです。
美容クリニックでの活用事例
LINE公式アカウントは、年齢、性別などでしか条件分岐はできませんが、お客様の施術内容に合わせた条件分岐は可能です。
(例)
- 1通目:友だち追加した後/本日はご来店いただきありがとうございました。
- 2通目:1週間後/次の施術は1か月後に可能です。
- 3通目:1か月後/今だけ○○の施術が△円引きです。
施術内容に合わせた条件分岐は、値引きサービスなどを提示してユーザーのリピート率を高める効果が期待できます。
ecサイトでの活用事例
ecサイトでは、食品や化粧品などで継続購入を狙って、ステップ配信を使用することができます。
(例)
- 購入時に友だち追加してもらったユーザーに使い方のコラムを配信
- 1週間後にユーザーの口コミを紹介
- 2週間後に継続特典クーポンを送信
ユーザーが求めている情報を配信し、商品を使い切りそうな時に継続特典クーポンを送ることで、継続的に商品購入を促せます。
「株式会社ブッチ・ジャパン・インク様」の活用事例
ecサイトでの実際の活用事例として「株式会社ブッチ・ジャパン・インク様」の活用事例を紹介します。
ブッチ様はニュージーランドから輸入したペットフードの販売を、オンラインメインで行っている会社です。
チャットボット「hachidori」の活用事例は下記のとおりです。
- ユーザーにお知らせを打って商品の購入を促す
- LINEメッセージでリッチメニューの立ち上げをすることで購入の導線を作る
- ユーザーの犬種にあった情報を送る「ウェルカムアンケート」を実施している
以上の施策から、なんと売上が2倍になったそうです。
そして、売り上げUPという目標を達成した今後は、「お客様に楽しんでもらえるような新しい価値提供」を目指して「hachidori」を活用していきたいと考えられています。
ブッチ様の実績の詳細は、下記のリンクから閲覧できますのでぜひ読んでみてください。
https://hachidori.io/introduce/detail018.html
LINEでのステップ配信は外部ツールを使用し配信を行うことが可能
LINEでのステップ配信は、LINE公式アカウントのステップ配信を利用する方法や、Messaging APIでシステムを開発する方法以外に、「外部ツール」を使用して配信を行うこともできます。
外部ツールの特徴としては、LINE公式アカウントのステップ配信機能より充実していて、Messaging APIでシステムを開発する方法より簡単であるという、両方の良いとこどりと言えます。
「LINE公式アカウントのステップ配信機能では物足りない」「Messaging APIでシステムを開発するのは難しい」という方には外部ツールの導入をおすすめします。
チャットボットツール「hachidori」
LINEを本格的にビジネスに活用するために、ぜひチャットボットの導入もご検討ください。 チャットボットとは?
弊社hachidoriが提供するチャットボットツール「hachidori」では、ノンプログラミングで開発し、月額50,000円~の運用が可能となっています。
特徴としては、
- 国内初のチャットボットベンダーとして、7,000を超える開発実績&ノウハウ
- 有人チャット機能やAIを活用したフリーワード対応も可能
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などといった特徴を持っています。
豊富な活用事例や、どんな機能を実装できるのかをまとめていますので、まずはこちらの資料をダウンロードしてみてください。