LINEの公式アカウントで顧客管理を行う際に、「CRMツール」を活用すれば、友だち数(顧客数)が多くなってきたとしても正確な管理を行うことができます。
この記事では、LINEで「顧客管理」を行うことのできる「デフォルト機能」と「CRMツール」のそれぞれの特徴をはじめ、CRMツールのメリットやデメリット・注意点などをご紹介していきます。
LINE公式アカウントでの顧客管理方法
LINE公式アカウント上で顧客の管理を行う方法は、「デフォルト機能」を活用する方法と「CRMツール」を活用する方法の2つがあります。
デフォルト機能は、LINE公式アカウントに登録していれば誰でも追加料金を払わなくても使用できます。
CRMツールは外部のシステムと連携させてLINE上で顧客管理ができるようになる機能のことです。 デフォルト機能以上に多くの機能が使用できるため、「友だち数が多くなった公式アカウントの管理」や「一人ひとりに合った最適なマーケティングをしていきたい」と考えている担当者や企業に向いているといえます。
デフォルト機能 | CRMツール | |
顧客リスト | メッセージを送ってくれた友だちのみ表示できる | 友だち追加したユーザーの全員を表示できる |
費用 | 追加料金が掛からない | 費用が必要 |
セグメント配信 | 限定 | 自由度が高め |
オススメ企業 | ・追加料金なしで始めたい ・従業員と情報共有したい ・美容院、飲食店などの店舗関係 | ・友だちの追加数が多い ・自社のデータベースと連携を考えている ・マーケティングに力を入れたい |
LINE公式アカウントのデフォルト機能とは
デフォルト機能とは、LINE公式アカウントに元からついている機能であり、顧客管理にそこまで力を入れなくても良い企業に向いているといえます。
CRMに活用出来るLINE公式アカウントのデフォルト機能で出来る事
LINE公式アカウントで使用できるデフォルト機能の内容は以下の通りになります。
①30代女性、50代男性のように自由にタグを設定できる。
②指定タグがついている友だちに対して、メッセージを送ることができる。
③ノート機能を活用して、大切な情報を顧客別にメモすることができる。
④ニックネームの変更ができる。
LINE公式アカウントのデフォルト機能のメリット
LINE公式アカウントのデフォルト機能には以下のメリットがあります。
①前提として、「顧客管理」を行うことができる。
②無料で使用できる。
③タグを顧客ごとに入力すれば、ターゲットを絞ってメッセージを送ることができる。
④ノート機能を活用して、顧客の特徴や細かい情報を簡易的にメモすることが可能である。
CRMツールに比べると、顧客管理をする上で「最低限」の機能のみを使用できることが分かります。
LINE公式アカウントのデフォルト機能のデメリット
LINE公式アカウントのデフォルト機能には以下のデメリットがあります。
①顧客ごとのタグを手入力しないといけない。
②管理ツールではないため、使い勝手が悪い。
③顧客情報や対応状況が把握しずらいため、管理するのが難しい。
管理や手間が掛かるのがデメリットといえるでしょう。 管理ツールではないため、別にエクセルデータで管理するなどの対応が必要となります。
LINE公式アカウントのデフォルト機能が向いている人
LINE公式アカウントのデフォルト機能が向いている方は以下の通りです。
①初めてLINE公式アカウントを運用し始める方、または運用し始めて間もない方。
②友だち数(顧客数)が100人以下の少ない方。
③エステ、美容院、飲食店などを小規模で経営している店舗や企業。
LINEに使えるCRMツールとは
LINE公式アカウントにCRMツールを導入して利用していけば、デフォルト機能よりも多くの機能を利用しながら、「顧客管理」ができるようになります。
LINE向けCRMツールで出来る事
CRMツールを活用することで、出来ることは色々とありますが、以下で代表的な内容を紹介していきます。
①ID連携により、氏名・年齢・性別などのユーザー情報を細かく管理ができ、一人ひとりに合わせたマーケティング戦略を行うことができる。
②友だちリストを管理画面に一覧で表示ができる。
③アンケートの自動集計や分析を行うことができる。
LINE向けCRMツールのメリット
CRMツールを導入するメリットは以下の通りです。
①友だちリストを全員分表示することが可能である。
②顧客管理を自動で行うことができる。
③ID連携を行うことで、高度なマーケティング戦略を展開できる。
LINE向けCRMツールのデメリット
CRMツールを導入する際のデメリットは以下の通りになります。
①無料で利用できないため、コストが掛かってくる。
②自社システムと連携を行うなど、使用の用途によってはプログラミングの知識が必要となる。
③その他、専門知識やスキルが必要になる場合がある。
LINE向けCRMツールが向いている人
CRMツールが向いている方や企業は以下の通りになります。
- 公式アカウントの友だち追加数が多く、対応に手間が掛かっている方。
- 既存顧客と新規顧客の判別ができない状況にある方。
- 来店日、成約日などの情報を細かく管理したいと考えている方。
つまり、公式アカウントの友だち数の多い企業が対象のサービスといえます。 デフォルト機能で管理ができない企業は早めに導入を検討しましょう。
CRMツールの導入で気を付ける事
メリットの多い「CRMツール」ですが、導入前に何点か確認しておくべき注意点があります。
導入目的を明確化する
時間やコストを掛けてまで導入したCRMを利用しなくなる場合もありますが、その最大の理由が「導入の目的」がわからなくなることです。
顧客分析によるマーケティング強化をしたいのか、カスタマーサポートに力を入れていきたいのか、具体的な目的を決めないまま導入してしまうと、適切な運用は難しくなるだけでなく、管理業務により余計な仕事が増えてしまうだけになってしまいます。
CRMを導入するのであれば、「何を解決させる」ために導入するのかを明確にし、社内全体に共有しましょう。
運用担当を設置出来るか
CRMを導入する際には、必ず「運用担当者」や「運用するための部署」を設置するようにしましょう。
社内で連携を取るために、それぞれの部署の責任者を運用部署の一員にしておくと、コミュニケーションが取りやすくなり、非常に運用しやすくなります。
CRMを導入すると、マーケティング部門がデータの収集や分析を行い、営業部門やカスタマーサポート部門などがそれらの情報を元に顧客対応する必要があるので、一部の部署しか運用に関わらない場合、意思疎通が上手くいかずに運用する際に支障が出てしまうケースがあります。
そのため、必ず導入する際には専用の部署やプロジェクトチームを作るだけでなく、それぞれの部署の担当者が運用に関わる体制にしておきましょう。
トライアルが可能か
「トライアル」、所謂お試し期間があるのであれば、本格的に導入する前に利用してみるのも一つの手です。
CRMツールの開発メーカーによっては、この「トライアル期間」が設けられている場合が多いため、導入前に必ず利用しておくことが重要です。
また、サポート体制が充実しているかも確認しておく必要があります。
やはり、CRMツールに不慣れな企業が多いと思いますので、導入直後は操作方法や活用方法が上手く理解できないといったトラブルが起こってしまいます。
サポートや保証面の手厚さも注目しておく必要があります。
同業種の導入実績があるか
同業種のライバル企業などが導入しているかを確認しておくのも非常に大切になります。
やはり、同業種の企業が多く導入している場合には、自社が導入して場合にも上手く運用・活用できる可能性が高くなりますが、同業者の企業がどこも採用していない場合には、自社の「業界的」にCRMツールの導入が向いていない場合であったり、導入を試みましたが上手く活用できなかった可能性があり、注意が必要となります。
活用出来る形でデータを保存する仕組みを作る
CRMツールを活用すれば、顧客の情報を細かく分析・管理することができ、その内容に合わせてセグメント配信を行うなど、CRMツールのメリットを活かしたマーケティング戦略を進めることが可能となりますが、それらに活用するデータを「活用できる形で保存するための仕組み」作りが重要となってきます。
まず、導入するだけで結果がついてくるようなツールではないため、しっかりと活用できる状態にしておく必要があり、「十分な量のデータ」をすぐに入力し、最新の情報がリアルタイムで活用できるようにしておく必要があります。
しかし、十分な量のデータが蓄積されても、活用できなければ意味がありませんので、どの部署の担当者でも利用しやすいように「活用できる形でのデータの保存」を行う必要があります。
まとめ
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