EC事業においてLINE公式アカウントを利用することは、集客や販売促進を図る上でポピュラーな手法となっています。
しかし、具体的にどう運用すれば効果につながるのか、成果を上げるために何をすればいいのか、といったことに悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
この記事では、LINE公式アカウントの開設から効果的な運用方法、失敗しないための注意点までを漏れなく解説していきます。
LINE公式アカウントの運用ステップ
まずはLINE公式アカウントの開設から友だちの獲得と情報発信までの運用ステップについて解説します。
既にアカウントを開設している方にも、運用の見直しのヒントとなりますので、ぜひ一読ください。
アカウントの開設
アカウントの開設は、LINE公式アカウントの開設ページ(https://www.linebiz.com/jp/entry/)から簡単に行うことができます。
LINE公式アカウントには「認証済アカウント」「未認証アカウント」があり、企業や店舗の場合は「認証済アカウント」の開設がおすすめです。
下記の記事ではLINE公式アカウントの作り方から基本的な設定まで、また認証済と未認証のアカウントの違いなども紹介していますので、ぜひ参考にご覧ください。
【企業向け】LINE公式アカウントの作り方と基本的な設定を解説!
料金について、アカウント開設時は無料の「フリープラン」となっています。有料プランには「ライトプラン」「スタンダードプラン」があり、月ごとの無料メッセージ通数と追加メッセージの従量料金に違いがあります。
料金プランは、送りたい情報の量など、運営している店舗などの規模によって必要なプランは変わりますので、利用しながら検討していきます。
料金の目安は「LINE公式アカウント 通数費用シミュレーター」(https://www.linebiz.com/jp/service/line-official-account/simulator/)を利用して確認することもできます。
新規友だちの獲得
LINE公式アカウントを開設できたら、新規の友だちを獲得から始めます。
友だち登録をしてくれた人に対する配信が中心となるため、顧客やLINEユーザーに友だち登録してもらうことが、実質的な運用のスタートとなります。
友だち登録を促す導線をつくる
友だち登録をしてもらうためには、登録しやすい導線をつくる必要があります。
そのためには、登録用のQRコードやアカウントIDを付けたポスターやチラシを作成し、店舗の顧客に店頭で声をかけ、また、顧客以外の人にはポスターやチラシ、SNSやメルマガなどを利用して友だち登録を促していきます。
友だち登録キャンペーンを実施
友だち登録を増やすためには、キャンペーンの実施も効果的です。
例えば友だち登録をすれば使える10%オフのクーポンの配布や、オリジナルのLINEスタンプを無料でダウンロードできるようにする、といったキャンペーンを行うことで、多くの人に友だち登録を促していきます。
LINE広告へ出稿する
LINEが提供する「LINE広告」を利用して、多くのLINEユーザーに友だち登録を促す方法もあります。
広告出稿の費用は必要になりますが、従来の顧客以外のLINEユーザーにもブランドや商品を知ってもらうと共に、友だち登録を獲得できます。
さらにチャットボットなどを組み合わせることで、短期間で効果的に友だち登録を増やすことも可能になります。
出稿方法などのノウハウが豊富な代行業者を利用してみるのもひとつの手段です。
※LINE公式アカウントにおける施策やLINE広告についての成功事例
定期的に情報発信をして、顧客接点を強化
友だち登録を獲得できたら、友だちとなったユーザーに対して定期的な情報発信を行っていきます。
定期的なメッセージを週に1~2回配信するほか、セールなどお得な情報をタイムリーに、また月1回などの頻度でクーポンを配布するなどの発信によりユーザーの満足度を高めます。
定期的な情報発信により顧客接点を強化します。
情報の満足度が高ければ、ユーザーの口コミやSNSの拡散による新たな友だち登録を獲得できます。
さらに情報発信を通して友だちから新規顧客へ、新規顧客からリピーターへと育成を繰り返し、リピーター顧客を増やしていくことも期待できます。
データを分析して改善
LINE公式アカウントを活用していくには、ユーザーへ配信した結果のデータを分析して配信内容をブラッシュアップしていくことが大切です。
LINE公式アカウントには分析を確認できるページがあり、「友だち」「メッセージ」「チャット」「タイムライン」「クーポン」など様々なデータを確認することができます。
これらのデータを確認することで、配信する時間や頻度、クーポンの提供の効果、またユーザーの属性に合致したメッセージが配信できているかなど課題を抽出し、改善していきます。
データを分析してPCDAを繰り返すことが、効果的な運用につながるのです。
LINE公式アカウントの適切な運用方法
LINE公式アカウントを開設し運用を始めるにあたっては、適切な運用をしていくために事前に準備、確認しておくべきことがあります。
ここでは、運用を始めるまでに必要な準備、確認事項について解説していきます。
運用目的の明確化
LINE公式アカウントを適切に運用するためには、まず運用する目的を明確にすることが第一です。
目的がはっきりしていなければ、具体的にすることが分からなくなり継続的に運用していくことが難しくなってしまいます。
運用目的を明確化するためには、自社の弱いところを抽出し、それらについてLINE公式アカウントを利用してどう改善していくのかを考える必要があります。
例えば「ブランドの認知」「新規顧客の獲得」「リピーターの獲得」などが目的として挙げられます。
LINEの1番の強みはナーチャリング
LINEの役割、そしてLINEの1番の強みとは「ナーチャリング」、つまりリスト教育です。
この強みを理解しておくと運用の目的を決めやすくなります。
友だち登録してくれたユーザーの興味や関心の度合いに応じて、段階的に商品やブランドの魅力を伝える情報やコンテンツを提供していくナーチャリングは、パーソナルなメッセージとして友だちに届けられるLINEで高い効果が得られるのです。
運用ステップに合わせたKPI設定
KPIは、運用ステップに合わせて設定することが大切です。
まずは「新規顧客の獲得」として「友だち数」をKPIとします。
ある程度顧客を獲得できたら「リピーター客の獲得」として「LINE経由の売り上げ増(10%アップなど)」をKPIとする、というようにステップアップしていきます。
友だち数を増やすことは最もボトルネックになりがち
KPIとして最初に上げられる「友だち数」ですが、友だち数を増やすことは最もボトルネックになりがちです。
運用を始めてすぐに友だち登録してくれるユーザーは、すでに顧客であるケースが多いです。
新規の友だちを獲得するには、新たにサービスや商品の認知度を上げ、ユーザーの興味を引かなくてはなりません。
しかしこれがなかなか難しいものなのです。 KPIの設定と共に、友だち数を増やすための施策を綿密に練ることも大切になります。
配信内容に合わせてデータを分析する
「友だち」「メッセージ」「チャット」「タイムライン」「クーポン」など、配信した内容に合わせたデータ分析をすることも大切です。
「友だち」については「友だち追加」の数字より「ブロック率」を重要視します。ブロックされてしまうとメッセージも届かないので、ブロック率が上がる場合は配信の方法に改善の必要があるということになります。
また、LINEの運用でどれだけ売上に繋がったのかも重要です。
「クーポン」や「ショップカード」を活用していれば、その利用状況のデータを分析し、リピート率の改善に役立てることができます。
「ブロック率」と「売上につながるデータ」は施策の改善を図るのに重要なデータと言えるので、定期的なチェックを心がけます。
専任担当を置き、運用ルールを明確化
LINE公式アカウントを運用するためには、専任担当を置いて、またルールを明確化することも重要なポイントです。
アカウントの運用には、メッセージの定期的な配信、友だちやユーザーのニーズの分析、配信のデータ分析、それらを反映してのPDCAと、内容が多岐に渡ります。
ルールと役割を明確にすることは、スムーズな運営のために欠かせません。
炎上した場合の対策を策定しておく
運用していく上では、炎上してしまった場合の対策を策定しておくことも重要です。
配信内容が炎上する、アカウントが悪意の第三者に乗っ取られるなど、SNSでは「万が一」のトラブルは起こり得るものとして対策しておかなくてはなりません。
万が一に備えて対処法を事前に決めておくことで、もしもの事態が起こった場合にも、慌てず落ち着いて対応をすることができます。
LINE公式アカウント運用の典型的な失敗事例
残念なことですが、LINE公式アカウントの運用は成功ばかりではありません。
しかし失敗した事例を知ることで、同じ失敗パターンを避けることは可能となります。
ここでは典型的な失敗事例をご紹介します。ぜひ運用の参考にしてください。
アカウントを作れば勝手に成功すると思い込みがち
LINEは多くの人が普段使いとして気軽に利用しているため、アカウントを作れば簡単に成功すると思い込み、何となく始めてしまう場合があります。
よくあるのは、経営する個人が片手間にスタートさせる、事務や営業の人員に「やっておいて」と丸投げしてしまう、といったケースです。 このような運用ではLINEを効果的に活用できるはずもありません。
形式的な配信内容のみ
メッセージの配信内容が、形式的な商品のPRだけというのも失敗例の1つです。
定期的に届くメッセージが一方的なPRだけでは、受け取る友だちにとってはただの広告にしか思えません。
形式的で一方的な配信が続くとユーザーは受信自体がイヤになってしまい、ブロック率が上がる原因になってしまいます。
配信内容にはユーザーの役に立つような情報を盛り込む、限定のクーポンやスタンプの配布を実施するなど、友だち登録していることにメリットを感じてもらえるようにします。
リアルの「友だち」のように、信頼関係を構築する気持ちで配信することで、失敗を回避することができます。
まとめ
LINEを本格的にビジネスに活用するために、ぜひチャットボットの導入もご検討ください。 チャットボットとは?
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特徴としては、
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