SNSで多くの企業が販促活動を行う一方、常に「炎上」の危険性を伴っています。
この記事では、SNSにおける炎上の解説をはじめ、炎上発生までの流れの解説・実際の炎上事例・炎上が起こることによるリスク・炎上を未然に防ぐ方法などについて詳しく解説していきます。
SNSにおける炎上とは
SNSにおける炎上とは、SNS上の特定の投稿に対して批判・誹謗中傷などが殺到している状態・状況のことを指します。
場合によってはSNS内で留まることがなく、マスメディアやニュースサイトに取り上げられてしまい、さらに炎上してしまうケースがあります。 炎上してしまう件数は年々増加傾向にあり、炎上の起こりやすさが社会不安と連動していると言われています。
中身を拝見していくと、企業側に落ち度がないにも関わらず、投稿に含まれる表現のニュアンス等にユーザーが過剰反応しているケースも多いといえます。 そのため、炎上についての理解を深め、しっかり回避していく必要があります。
炎上発生までの流れ
炎上の発生までの流れを表にまとめています。
①炎上のきっかけとなる投稿が生まれる |
②投稿を見たユーザーがその内容について言及・シェアを行う |
③投稿が拡散されて話題となる |
④ネットニュース・まとめサイトへ掲載されてしまう |
⑤新聞やテレビなどのマスメディアに取り上げられて、世間に認知される |
上記の④まで進んでしまった場合、簡単に鎮静化を図ることが難しくなります。
炎上被害を抑えるためには、早期の対処が重要となります。
このような場合に炎上する
SNSの投稿で炎上が発生してしまうケースをいくつかご紹介していきます。
センシティブな話題
政治・宗教・ジェンダー等、特定の人達に不快感を与えかねない話題に触れない方が無難といえるでしょう。
非常に些細な表現にすら文句を言われる場合がありますので、投稿やキャンペーン内のセンシティブな表現はなるべく排除するようにしてください。
特に災害時などの非常事態が起こっている場合には、多くの人の気が立っているため、些細な内容でも炎上してしまうケースがあります。
リアルな不祥事
企業・経営者・従業員の不祥事がテレビや雑誌などのメディアで取り上げられて、それを見たユーザーがSNSに批判を書き込む事態に発展するケースも少なくありません。
このようなケースでは、まとめサイトに事件の内容が掲載される場合が多く、デジタルタトゥーとして不祥事が長く残り続けてしまうことに繋がりかねません。
具体的な事例は以下の通りです。
①製品の品質管理に不正があり、SNS上で批判が殺到し、炎上してしまった
②経営者の薬物利用が報道され、企業への批判が殺到し、炎上してしまった
アカウント担当者の個人的な投稿
社内のデバイス以外で企業アカウントに入っている場合、間違って個人のアカウントで行うべき投稿を企業アカウントに投稿してしまったケースがあります。
通常の投稿では炎上しないことが多いですが、特定の人物への誹謗中傷・政治批判等、過激な内容だった場合、瞬く間に炎上してしまいます。
こういった炎上が起ってしまった場合、企業の管理体制への批判や信用低下を招いてしまいます。
個人の炎上から企業の特定による炎上
個人の炎上から企業が特定されてしまい、企業まで炎上してしまうケースがあります。
SNS上の言動から所属企業が特定されてしまい、企業の教育がしっかりできていないなどの批判が殺到する場合があります。
リアルにおける従業員の言動への批判やSNSなどのデジタル空間での従業員の言動に関する批判が殺到するケースもあります。
具体例は以下の通りです。
①新型コロナウイルスに感染したにもかかわらず、保健所の制止を無視して身勝手な行動を行った個人の所属企業が特定されて、企業に批判が殺到した
②SNS上でデマ情報を拡散している個人が特定され、所属企業への批判が殺到した
顧客のクレーム
顧客や内部の人間が自社の批判をSNS上に書き込み、共感したユーザーによって拡散されてしまい、企業が炎上してしまうケースがあります。
SNSでは批判的なコメントこそ非常に早く拡散されるという特徴があります。
企業の販促活動にSNSを活用する場合、ある程度のクレームは避けられないと考えておくべきです。
クレームを避けるのではなく、企業で「どのようにして対処していくのか」ということを事前に明確に決めておくことが重要といえます。
どんなクレームであったとしても、フローに沿って丁寧かつ真摯な説明を行うことで、不本意な炎上を最低限に抑えることができる可能性が高くなります。
SNSが炎上した企業の事例
実際にSNSが炎上してしまった企業の事例をご紹介します。
①某インナーウェアメーカーの事例 「女性を性的に消費する絵」をSNSに投稿して炎上。 2日後にTwitterにて謝罪を行い、炎上から約30日後に収束した。
②某菓子メーカーの事例 Twitterキャンペーンで「フォロワー数の多いアカウントしか当選していない」とユーザーが投稿したことがきっかけになり炎上した。
即日、自社のSNS投稿を停止し、静観対応を行った。 調査後にTwitterで謝罪を行い、過去のキャンペーンも含め、応募者に対して再抽選を行うと発表。 炎上から約40日後に収束した。
炎上が起こることによるリスク
SNSの炎上が起ることによるリスクは、「経営への影響」「信頼への影響」の2つが挙げられます。
①経営への影響 SNSを運営していて炎上した場合、運営担当者だけで対応できるケースと別部署と連携しないと解決できないケースがあります。
場合によっては経営に直接影響を及ぼすような炎上案件もあり、SNS運営担当者だけで火消しに走ると逆に悪化してしまう場合がありますので注意してください。
企業の公式アカウントの炎上が起きますと、「企業価値の低下」を招くリスクが高まり、結果として経営に影響を与えてしまいます。
②信用への影響 SNSを活用すれば、企業の情報が瞬く間に拡散されて販促活動にプラスに働くこともあれば、誤った書き込みであっても情報がすぐに拡散されてしまう危険性もあります。
SNSで拡散された情報の流れを完全に止めることは不可能に近いため、内容次第ではブランドアイデンティティーが脅かされ、「企業の信頼」が下がってしまう危険性が高くなります。
SNSの炎上を未然に防ぐ方法
SNSの炎上を未然に防ぐ方法には以下の5つの方法があります。
センシティブな話題には触れない
先程も説明させて頂きましたが、政治・宗教・ジェンダー等の話題は特に炎上しやすい項目だと考えてください。
こういった項目の内容は些細なことでも標的にされてしまう危険性が高くなります。
そうならないためにも投稿やキャンペーン内のセンシティブな要素はなるべく排除しておきましょう。
クレーム等の投稿を定期的にパトロールする
炎上の火種になりかねない投稿に早く気付くために、SNS内の投稿を定期的にパトロールすることも大切です。
アカウントの運用マニュアルやルールを策定したとしても、必ずミスは発生してしまいます。
ミスに早く気付いて対応を迅速に行えるか・行えないのかが、SNSで集中砲火を受けるか・回避できるかに関わってきます。
その対策として、早期に発見できるためにSNS上で定期的にパトロールを行うことが効果的といえます。
アカウントの運用マニュアルを策定する
企業のSNSアカウントの運用方法や取り決めについて詳細に記載されているガイドラインである「アカウント運用マニュアル」を策定しておきましょう。
昨今のSNSの普及により気軽に情報発信が行えるようになった一方で、拡散性のあるSNSでは炎上発生リスクも伴っています。
炎上を未然に防ぐためには、SNS運用担当者だけでなく、企業全体の取り決めやマニュアルを策定し、従業員に共有することが重要となります。
企画や発言は複数人で管理する
自社のSNSの投稿による炎上防止のために、企画や発言は担当者一人が行うのではなく、複数人で管理するようにしてください。
つまり、ダブルチェックやトリプルチェックができる体制を構築することが重要になるということです。
複数人の目線から確認することで、異なる視点から問題がないかを確認することができます。
個人アカウントと同一の端末で操作をしない
個人アカウントと間違えて企業のアカウントで投稿してしまい、炎上してしまうケースが後を絶ちません。
個人アカウントを使用している端末と同じ端末で企業アカウントを操作しないように徹底してください。
最初から操作する端末を別にしておくことで、間違えて投稿してしまうというミスを防ぐことができます。
炎上した場合の対策
炎上した場合の対策には、「炎上要因の特定」「企業としての方針を定めて謝罪投稿」「事前に炎上発生時のガイドラインを作成しておく」などの方法が挙げられます。
以下で詳しく解説していきます。
炎上要因の特定
炎上した場合にすぐに投稿を削除すると、ユーザーからは「逃げた」と判断されてしまい、さらに炎上してしまうケースがあります。
場当たりな対応を行わず、まずは落ち着いて事実確認を行いましょう。
「何が炎上の原因になったのか」「ユーザーはどのように批判しているのか」「炎上の規模はどのくらいか」などを見極めていきます。
その後、方針を定めてから謝罪する、場合によっては何もせずに鎮静化を待つなどの対応を行いましょう。
企業としての方針を定めて謝罪投稿
状況を確認できましたら、それを判断材料に今後の方針を定めます。 発言内容をコロコロ変えてしまうと不信感を与えてしまうため、「一貫した態度を貫く」ことが大切だといえます。
少しでも自社に非がある場合、謝罪の投稿をしておく方が賢明だといえるでしょう。
謝罪の文章には、再発防止のための対策等を含めておくと誠実さや反省の色が伝わるため効果的です。
早急に謝罪対応することで炎上しなかった事例も
早急に謝罪対応したことで炎上しなかった事例もあります。 SNSでは以下の流れで炎上に繋がります。
①炎上のきっかけが発生
②一部のクラスタ内で話題になる
③「まとめサイト」に掲載される
④大手のインターネットメディアやテレビなどで取り上げられる
つまり、まとめサイトに投稿されて多くの人に拡散されてしまう前に謝罪を行うことで、炎上をしなかった事例があるようです。
しかし、「早期に謝罪」が逆効果になるケースも多いため、炎上している状況や状態を見極めて判断する必要があります。
事前に炎上発生時のガイドラインを作成しておく
事前に炎上発生時のガイドラインを作成しておくと、慌てて間違った行動をしてしまい、さらに炎上してしまう事態を防ぐことが可能です。
最初にしっかりと対応策を確立しておくことで、緊急時に迅速に鎮静化することができ、担当者が不在の場合でも慌てずに対応することができます。
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