スマートフォンが普及し、多くの人がSNSを利用するようになった現在では、SNSで話題になっているインフルエンサーに影響を受けて商品を購入するユーザーが増えています。
そのため、多くの企業がインフルエンサーマーケテイングを取り入れていますが、インフルエンサーマーケテイングを採用しても、成果計測や費用対効果を検討しなかったために効果を上手く得ることのできていない企業も多く存在します。
この記事では、インフルエンサーマーケテイングの説明をはじめ、インフルエンサーマーケテイングで効果測定が重要な理由・効果測定方法・費用対効果の考え方・適切なKPIの設定などについて詳しく説明していきます。
インフルエンサーマーケティングとは
インフルエンサーマーケティングとは、InstagramやYouTubeなどで多くのフォロワーを抱えているインフルエンサーに商品・サービスを宣伝してもらうことで、消費者の行動に影響を与えるマーケティング手法のことをいいます。
従来の宣伝方法では、企業がユーザーに対して直接情報を発信していましたが、インフルエンサーに情報発信をしてもらうことで、消費者の共感を得やすいだけでなく、商品購入に至る可能性が高くなります。
2020年にサイバー・バズが行ったソーシャルメディアマーケテイングの市場規模調査では、インフルエンサーマーケテイングの市場規模は前年比の105%であり、金額としては317億円となっており、2025年には723億円に到達すると予想されています。
インフルエンサーマーケテイングについてさらに詳しく知りたい方は、以下のURLの記事をご覧ください。
インフルエンサーマーケティングとは?気を付けるべき点やメリット、デメリットまで | Hummingbird (humming-bird.info)
インフルエンサーマーケティングで効果測定が重要な理由
インフルエンサーマーケテイングを行う上で、何故効果測定が重要となってくるのかを説明していきます。
インフルエンサーマーケテイングを利用しているにも関わらず、効果測定を行わずに行っていると「マーケテイング効果」が出ているのかが正確に分からないまま、高いコストを払い続けることになってしまうからです。
効果測定を行い、しっかりとPDCAを回しながら継続的にインフルエンサーマーケテイングを行うことで、インフルエンサーマーケテイングの施行効果を高めることができます。
また、効果測定には以下のメリットがあります。
①ユーザーの反応を確認しながら次の施策の方針を考えることができる
②どのマーケテイング手法やSNSの媒体が効果を出しているのかが明確になる
③マーケテイングの費用対効果を把握できる
従来のマーケテイング手法に比べて、インフルエンサーマーケテイングはSNS上で行われるものですので、効果測定に使用できるデータが「数値」で入手できますし、他のマーケテイングに比べて簡単に入手することができます。
インフルエンサーマーケティングの効果計測方法
インフルエンサーマーケテイングの結果計測方法は、「Instagram上での数値」「Instagramからの流入での購入」「クーポンでの計測」「アンケートの実施」「その他のSNSでの計測方法」などの5つの方法があります。
Instagram上での数値
Instagram上での数値=リーチ数・保存数・クリック数などを測定する方法があります。
①リーチ数:投稿を見たUU数
②保存数:投稿がユーザーから保存されたかを表す指標
③クリック数:プロフィールに掲載しているWebサイトのURLやメールアドレスがどれくらいクリックされたかを表す指標
上記に挙げた3つの項目の指標が多くなるほど、ユーザーが購入に至る可能性が高くなります。
インフルエンサーマーケテイングを行う際には、インフルエンサーのフォロワー数が注目されやすいですが、結果に直結している上記の3つの指標を重視するようにしましょう。
フォロワー数=リーチ数とは一概に言い切れません。
これらの指標はInstagramから直接取得できませんので、以下の2つの方法で確認するようにしましょう。
①インフルエンサーからインサイト情報を掲示してもらう
②タイアップ投稿ラベルを付けて、企業アカウントから閲覧を行う
Instagramからの流入での購入
効果測定の2つ目の方法は、「パラメーター付きのリンク」から測定する方法です。
Instagramのストーリーやハイライトからの遷移の購買数を測定する方法になります。
パラメーター付きのURLを使用すれば、Google Analyticsにてアクセスの流入元が正確に把握できるようになります。
Instagramは基本的にストーリーにのみ遷移用のURLを貼り付けることができますが、そのURLにパラメーターを付けておけば、Instagramからの遷移数・購買数を測定することが可能になります。
クーポンでの計測
「クーポン」で測定することもできます。
クーポンコードを投稿文に記載しておけば、遷移先のクーポンコードの利用からInstagramを経ての購買数を測定することが可能です。
Webサイト・実店舗関係なく購買数を測定可能ですし、クーポンコードの形式に指定もありません。
また、インフルエンサーごとに任意で設定することができます。
アンケートの実施
(引用:お客様アンケート実施中☆M.A様 | HOME nailsalon MOKA (moka2.net) )
その他にも、「アンケートの実施」で測定することができます。
商品を購入したユーザーに「商品を知るきっかけを教えてください」とアンケートを実施しますと、「Instagramで知りました」という回答も出てくると考えられます。
全体の売上の何割を占めているかを確認することで、インフルエンサーマーケテイングで得られた成果なのかを測定することができます。
その他のSNSでの計測方法
「YouTube」「tiktok」「Twitter」などのSNSでの効果測定方法を解説していきます。
YouTube
YouTubeの分析データは、「YouTubeアナリティクス」で確認可能です。
YouTubeアナリティクスは、過去28日間の視聴回数・総再生時間・人気の動画などを確認することができます。
測定の際に参照する項目は以下の3つになります。
①再生数
②クリック数
③エンゲージメント数
YouTubeの効果測定では、「再生数」「クリック数」が重要なKPIとなります。
YouTubeの動画に埋め込んだURLから企業のWebサイト・ECサイトに誘導することが可能です。
そのため、「再生数」と「クリック数」が重要となります。
tiktok
tiktokの分析データは、一般アカウントでも無料で確認できます。
「インサイト」から確認可能であり、確認できる内容は以下の通りです。
①個々の投稿動画
- 視聴回数
- 視聴時間
- 視聴者の所在地
②アカウントについて
- フォロワー数の変化
- フォロワーの属性
効果測定の際には、以下の3つの項目を参照します。
①動画視聴者の所在地
②合計視聴回数
③平均視聴時間
特に注目するのは「動画視聴者の所在地」と「平均視聴時間」です。
理由としては、動画を最後まで見てくれていれば、視聴者が興味を持ってくれていることが分かりますし、実店舗から近い地域に住んでいる視聴者が多いほど、実店舗の集客効果も高まるからです。
Twitterでは無料で「アナリティクス」機能を利用できます。
過去28日間の数値データが表示され、インプレッション数やエンゲージメント数などを確認することができます。
効果測定の際には以下の4つの項目を参照します。
①インプレッション数
②クリック数
③コンバージョン数
④エンゲージメント
Twitterでは「インプレッション数」が特に重要となります。
Twitterは投稿が時系列順に並びますので、投稿する時間帯によってインプレッション数が大きく異なる傾向があります。
インプレッション数が多くなれば、「リツイート」されやすくなり、さらに拡散されていきます。
インフルエンサーマーケティングの費用対効果の考え方
インフルエンサーマーケテイングを利用する場合には、「費用対効果」について検討する必要があります。
インフルエンサーをなるべくリーズナブルな価格で採用し、成果を上げていくことが重要となるからです。
「インフルエンサーマーケテイングの費用対効果の考え方」の2つを詳しく説明していきます。
「リーチ率」で判断する考え方
インフルエンサーマーケテイングの成果を最大化させるためには「リーチ率の高さ」が関係してきます。
リーチ率とは、インフルエンサーが抱えているフォロワー数に対して、投稿がどの程度のユーザーに見られたかを表す指標になります。
インフルエンサーの費用は「フォロワー数×企業が設定する単価」であるフォロワー単価で支払うことになります。
つまり、フォロワー数に対するリーチ率が高いほど、費用対効果が良いと考えられます。
リーチ率が高いアカウントとは、フォロワー数の多さだけでなく、ユーザーから「コメント」「いいね」「保存」などの反応が多い投稿を行っているアカウントのことです。
「リーチ単価」で判断する考え方
先程、インフルエンサーに依頼する際には「フォロワー単価」で支払うと説明しましたが、フォロワー単価よりも先に「リーチ単価」を理解しておく必要があります。
リーチ単価とは、インフルエンサーに支払う費用に対して、獲得できるリーチを算出する指標のことをいいます。
6万人のフォロワーを抱えるインフルエンサーに依頼した場合、投稿のリーチ数が1万だった場合のリーチ単価は6円となります。
「リーチ単価が3円以内」であると費用対効果が高いインフルエンサーだといえるでしょう。
計算の際には、「フォロワー数×1円」で基準となる金額を計算すると分かりやすくなります。
インフルエンサーマーケティングで効果を出すために
インフルエンサーマーケテイングで効果を出すためにはKPIを設定し、上手く活用していく必要があります。
以下で詳しく説明していきます。
適切なKPIの設定が重要
インフルエンサーマーケテイングを利用する際には、施策の目的に合わせて細かくKPIの内容を決めておく必要があります。
適切なKPIを設定できていないと、インフルエンサーマーケテイングによる効果がどの程度出ているのかを把握できなくなります。
施策の目的の例を挙げますと、以下の通りになります。
①認知獲得
②興味関心の向上
③見込み客の増加
④購入
⑤話題性の獲得
目的ごとのKPI
上記で紹介した目的ごとのKPIを詳しく説明していきます。
認知獲得
認知獲得を目的とした際のKPIは「コンテンツが多くの人の目に触れること」になります。
認知獲得を目的とした際に設定すべきKPIは以下の通りになります。
①インプレッション数
②リーチ数
③シェア数
④動画再生数
⑤インプレッション単価・動画視聴単価
興味関心の向上
興味関心の向上を目的とした場合、「ユーザーからの反応」に焦点を当てると良いでしょう。
興味関心の向上を目的とした際に設定すべきKPIは以下の通りになります。
①いいね数・いいね率
②コメント数・コメント率
③自社アカウントのフォロワー数
④URLのクリック数・クリック率
⑤UGC数
⑥クリック単価
見込み客の増加
見込み客の増加を目的とした場合には、「詳細なレビューの獲得」「消費者との接触、情報獲得」を意識したKPIを設定すると良いでしょう。
見込み客の増加を目的とした際に設定すべきKPIは以下の通りになります。
①投稿保存数
②レビュー獲得数
③質問コメント・DM数や質
④ユーザーの登録数
⑤SNS経由のURLクリック数・クリック率
⑥SNS経由のサイトの滞在時間・回遊数
⑦クリック単価
購入
商品の購入を増やして売上を向上させることを目的とした場合、「購入」に繋がるプロセスに焦点を当てるようにしましょう。
購入を目的とした際に設定すべきKPIは以下の通りになります。
①SNS経由のサイト遷移数
②ユーザーの登録数
③購入数・売上・利益
④獲得単価
話題性の獲得
話題性の獲得を目的とした場合、「どの程度SNSでシェアされているのか」に焦点を絞った指標を設定します。
話題性の獲得を目的とした際に設定すべきKPIは以下の通りになります。
①SOV
②ポジティブ・ネガティブコメント数
③シェア数
④UGC数
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