D2Cとは?
D2CとはDirect to Consumerの略でメーカーが消費者に対して主に自社ECサイトで直接商品を販売するというビジネスモデルです。
流通、卸、小売りなどの仲介業界を介さず、ブランド、メーカー自らが商品企画から製造を行い、消費者に直接販売をする自社完結型のビジネスです。
D2C(Direct to Consumer)とは?成功事例と共にわかりやすく徹底解説
D2CにおいてSNSの活用は必須
D2CマーケティングでのSNSの活用が必須の理由は
- 「ユーザーのファン化」に繋がりやすい
- ユーザーのリアルな声やデータを集めやすい
- 口コミを活用して多くの人にアピールできる
- D2Cを利用するミレニアル世代はSNSを日常的に使用する
などがあります。
SNSがユーザーの情報収集手段の多くを占めている
SNSが人々の情報収集手段として多くの役割を占めています。
メインターゲットとされるミレニアル世代(1981~1966年ころに生まれた世代)は学生の頃にSNSを使い始め、日常的にもSNSを頻繁に使用するようになった世代です。
普段の情報収集で検索エンジンを使うのではなくSNSのハッシュタグで情報を収集することが特徴といえます。
ユーザーに対するファンマーケティングを目指せる
これから人口が減少していく日本社会において新規顧客獲得が難しくなっていく中、LTVの高いブランドのファンを増やすことで売り上げを確保する「ファンマーケティング」に取り組む企業も増えています。
ユーザーの生の声やデータを集め改善に繋げられる
メーカー、ブランドと顧客が直接コミュニケーションを行うD2Cでは仲介業者から得られるサードパーティデータではなく、「生」のファーストパーティデータを得ることができます。
これらのデータは商品やサービスなどブランドの改善に繋げることができます。
顧客に寄り添った継続的な商品とサービスの改善こそがD2Cの肝であり、継続へのカギといえます。
UGC活用で多くの人にアピール出来る
UGCとはUser Generated Contentsの略です。ユーザーによる口コミのような投稿のことです。
企業が作成したコンテンツではなく、ユーザーが作成したコンテンツをさします。
UGCをうまく活用することでSNS担当者の負担を軽減させたり、広告費を抑えたり、広告感の薄い自然なコンテンツを増やすなどプラス面が多々あります。
ターゲットとのダイレクトなコミュニケーションが取れる
D2Cは実店舗を持っていない場合も多く、オンラインで顧客とコミュニケーションを図り、商品やサービス、ブランドを印象付けています。
ブランドの世界観やストーリーをそのままダイレクトに顧客にアピールすることができ、ターゲットの情報も得られるSNSは貴重な顧客接点の1つといえます。
D2C企業のSNS運用における注意点とポイント
SNSは手軽なメディアですが使い方を間違えてしまうとブランドイメージをマイナスにしてしまう難しいメディアでもあります。
D2Cマーケティングの目的はコアなファンの獲得
D2Cでは高品質で低価格な商品や顧客第一を徹底した親切なサービス提供で顧客体験を最優先します。
また素早く確度の高い顧客データやフィードバックを活かした製品開発や改善を行うことでユーザーのメリットを最大化することが可能です。
顧客を第一に考えた満足度の高いブランド体験によって熱心なコアファンを獲得して、継続的で長期的にブランドを利用してもらうことが最大の目的です。
マーケティングの基本は必ずおさえ事前に設計する
D2Cにおいてマーケティングの基本は必ずおさえ、事前に設計することが大切です。
STPマーケティングのフレームワークは基本になるので、明確に設定、分析しておくと良いです。
- Segmentation(セグメンテーション)
市場を顧客のニーズごとに細分化・グループ化すること
- Targeting(ターゲティング)
競争で優位を得られる自社、ブランドが参入すべき市場セグメントを選定すること
- Positioning(ポジショニング)
顧客のニーズを満たし自社、ブランドの機能やコスト面など差別化要因と独自性が受け入れられるポジションを確立すること
また
- どんなミッションやストーリーをユーザーに伝えていきたいか
- ブランドの世界観・ビジュアルを統一し、どのように発信するか
- 消費者にとってブランドがどのような存在になりたいか、どのようなブランドと認識されたいか
などブランディングの方向性についても明確にしておくと良いです。
カスタマージャーニーを設計する
顧客のペルソナを設定し、顧客が商品を購入するまでにどのような行動をするのかを時系列で表す「カスタマージャーニー」を設計することがD2Cにおいて大切です。
カスタマージャーニーを設計することで時系列ごとに顧客がそのような考えでどのような行動をするのか理解することができ、タッチポイントごとに適切なマーケティング施策を打ち出すことができます。
顧客とのタッチポイントごとに自社の想定するカスタマージャーニーと実際のデータが適切か確認しながらマーケティングの方向性を模索しましょう。
SNSごとに発信する情報を分ける
SNSは一つに絞って運用するより複数のSNSを活用して個客接点を広く、多くもつことが重要です。
それぞれのSNSごとに適しているコンテンツ、リーチできるターゲットが異なるからです。
SNSごとの特徴や使用ユーザーを把握して運用していくことが必要となります。
広告感を出さず、ユーザーの投稿に馴染ませる
顧客にとってSNSは日常生活の延長です。
顧客は宣伝されるためにSNSをやっているわけではないので宣伝感や広告感の強いコンテンツは敬遠されてします。
広告感を出しすぎず、他の投稿に埋もれないコンテンツを作成することが大切です。
オンラインでEコマースが完結する導線設計
SNSの投稿から商品の購入までオンラインで完結する同線設計を行いましょう。
SNSを日常的に使用するユーザーはECにもなじみがあります。
「ほしい」と思ったときに買うことができると購買率アップにつながります。
D2Cブランドのストーリー・メッセージへの共感を促す
D2Cで商品を購入するユーザーは、商品、サービスの価値だけでなく、ブランドのストーリーやメッセージ、コンセプトをトータル的に見て「良い」と判断していることが多いです。
商品の価値だけをアピールするのではなく、ユーザーの満足感や充実感を想像できるメッセージや共感を促すことが大切です。
SNSマーケティング施策により良質なUGC獲得を目指す
自社でのSNS発信も大切ですが消費者がD2CブランドについてSNSでシェアしてくれるように工夫することも重要です。
ユーザーが投稿した{UGC}は広告感がなく、オーガニックな投稿であり、ブランドの認知度に貢献してくれます。
SNSで多くのUGCが表示されることで話題性の高いブランドや商品であることもアピールできます。
文章だけでなく画像や動画コンテンツを整える
画像や動画は一度に入ってくる情報が多く、ユーザーを惹きつけます。
ビジュアルをうまく活用できるInstagramで文章だけでなく画像や動画コンテンツでユーザーにアピールしてみましょう。
継続的に運用を行う専属の体制・チームをつくる
コアなファンをつくりだすためには、ブランド愛や高い熱量をもって継続的に商品開発、製造、マーケティング、カスタマーサポートを行う専属の体制・チームをつくることが重要です。
熱心なファンを獲得することにウェイトを置いているD2Cでは、ブランドを作り出す従業員にも高い熱量が求められます。
ブランドからユーザーにアプローチする
ブランドの「ファン」を増やすためにはブランドから顧客に直接アプローチすることが有効です。
商品やブランドに対して好意的に投稿している人がいればその投稿に対してブランドからアクションを起こし、その顧客に働きかけることが心理的距離を近くすることに繋がります。
ブランドの「世界観・ストーリー」に一貫性を持たせて発信する
最も大切な世界観・ストーリーをぶらさず、一貫して「世界観・ストーリー」を伝えることで顧客にブランドのイメージを構築することができます。
ブランディングの一環として、SNSの公式アカウントを「キャラ」で運用するアカウントもあります。
D2CにおけるSNS運用の目標設計方法
SNS運用をするにあたり「目標設定方法」をご紹介します。
特にKPIとKGIについて理解しておきましょう。
KGIが「ブランド認知度向上」の場合はKPIとして測定するのは主にインプレッション数です。
インプレッション数とはその投稿の閲覧回数です。ブランド認知度を向上させる場合KPIの目標値をインプレッション数に設定しましょう。
KGIが「ファンを増やす」の場合はKPIとして測定するのは 主にエンゲージメント率です。
これは「フォロワーの何%がいいねやコメントで反応してくれたか」を表す数値となります。
コアなファンを把握するにはエンゲージメント率が重要になります。フォロワーが多くてもエンゲージメント率が低ければ、コアなファンは少ないといえます。
フォロワー数を測定するだけでなく、エンゲージメント率に着目することも大切です。
SNSを活用したソーシャルリスニング
SNS上の顧客の声を収集し、分析することで現状の把握や製品の改善に役立てるソーシャルリスニングもSNSのビジネス活用に欠かせません。
ソーシャルリスニングのポイントは
- 施策の結果をデータ化し、今後のSNS運用に活用する
- バズが起きた場合、バスの要因を特定。分析する
- 分析ツールを利用する
です。
施策の結果データ収集からSNS運用の改善を続ける
先ほど紹介したKGIやKPIを設定し、結果を分析しながら運用しましょう。
バズの要因を特定・分析するし再現性を発見する
急激に反応率が高まったとき、どこかでバズっていたり、インフルエンサーが紹介していたりする可能性があります。
バズの要因を特定することで次回の施策に活かすことができます。
分析ツールを利用して最適化を目指す
分析ツールを使用し、客観的に状況を把握することも大切です。
無料のGoogleトレンドやYahoo!リアルタイム検索、Twitterの高度な検索などがおすすめです。
インフルエンサーマーケティングも視野に入れる
SNSインフルエンサーを起用し、インフルエンサーマーケティングを行うこともファンを増やすことの施策として活用できます。
SNSにおいて多くのファンがいるインフルエンサーは、専門性が高く、発信力、訴求力、影響力が強いです。
ブランドや商品のPRを行ってもらうことで多くのSNSユーザーにブランドを知ってもらうことができます。
インフルエンサーの起用に多少のコストはかかりますが、うまく取り入れることも非常に大きなマーケティング効果が得られます。
SNSの運用方法は広告を利用した運用もある
SNSには公式で広告配信サービスが提供されています。
SNS広告を利用することでSNSアプリの様々な場所にブランドの広告を配信することができます。
潜在ユーザーへの露出を増やし、認知度拡大やブランディングに加えECサイトへの誘導も図ることができます。
SNS広告は詳細なターゲティングが可能で、ブランドのターゲットに的確にリーチできることが魅力です。
よりSNSを活用するために
SNSは、チャットボットを組み合わせることで効果が倍増します。
LINEやInstagramのチャットボット活用についてまとめていますので、併せてぜひご覧ください。