単品リピート通販とは?特徴や成功させるためのポイントを解説

単品リピート通販とは?特徴や成功させるためのポイントを解説

単品リピート通販とは、健康食品や化粧品等の定期購入を目的として1種類・少数の製品に特化して販売を行う方法のことです。

現在、リピート通販・単品リピート通販の双方ともに市場規模が年々拡大しており、ECサイトの通販事業で注目を集めています。

この記事では、単品リピート通販の説明をはじめ、単品リピート通販のメリット・デメリット・単品リピート通販に向いている商材・単品リピート通販を成功させるポイントなどについて詳しく説明していきます。

目次

単品リピート通販とは

(引用:健康食品・サプリメントならDHC

まず、リピート通販とは「商品を引き続き購入してもらう通信販売」の手法のことをいいます。

例を挙げますと、健康食品や化粧品などによくあるような「定期購入」などです。

そういったリピート購入を利用した手法の1つに「単品リピート通販」があります。

リピート購入してもらう前提で、一種類・ごく少数の商品に絞って通信販売を行う手法になります。

単品リピート通販の特徴

先程も少し触れましたが、単品リピート通販の特徴として挙げられるのは、リピートしてもらう前提という特性上、健康食品・化粧品といった消耗品が取り扱われることが多いという特徴です。

単品リピート通販を行う場合、自社ブランドの商品・OEMした商品のみを扱っていることが多く、仕入れ等を行わないところも特徴といえるでしょう。

市場規模が拡大している

単品リピート通販の市場規模は増加しています。

リピート通販の市場規模は、2011年頃には63億円でしたが、2016年頃には2,900億円と大幅に増加しています。

特に単品リピート通販を導入している健康食品や化粧品などのBtoCビジネスのEC化が進んでいますので、必然的に市場規模も大きくなっています。

2015年の医薬品や化粧品業界の市場規模は4,699億円・EC化率が4.48%でしたが、2016年には市場規模が5,268億円・EC化率が5.02%となり、市場規模は12.1%も増加しています。

この傾向を見ていますと、単品リピート通販の市場規模はさらに増加していくと考えられます。

単品リピート通販と通常の通販の違い

(引用:【楽天市場】23夏 23春の通販 (rakuten.co.jp)

通常の通販は、商品・カテゴリを1つに絞らずに、様々な商品を取り扱い・販売している形態の通販方法のことをいいます。

通常の通販のビジネスモデルは、同じ製品のリピート購入を前提としていませんので、消耗品以外の製品も販売しています。

そのため、1回だけのスポット購入も行っています。

単品リピート通販の場合では、単品の製品しか扱いませんので、基本的にリピート購入を前提としています。

単品リピート通販で扱う商材は、化粧品等の消耗品、使い切りの食品や飲料・サプリメント、新商品を定期的に販売している衣類や雑誌等が向いています。

その通販サイトでしか手に入らないようなオリジナリティの高い商品があれば、よりリピート購入して頂ける可能性が高くなります。

単品リピート通販の事例

単品リピート通販の事例として「DHC」の事例をご紹介します。

DHCは誰もが知っている化粧品メーカーですが、売上構成比は健康食品が45.6%を占めています。

通販でもコンビニ等で販売しているサプリメントを「リピート購入」を目的に販売しています。

年間の売上高は493億円にも及んでいます。

 

(引用:醗酵黒セサミン プレミアム 30日分|健康食品のDHC

単品リピート通販のメリット

単品リピート通販のメリットとして、「価格競争に巻き込まれにくい」「売上の試算がしやすい」「生産量も試算がしやすい」などの3つのメリットが挙げられます。

以下で詳しく解説していきます。

価格競争に巻き込まれにくい

他社製品を販売している通常の通販の場合では、競合他社との価格競争が発生しやすいといえるでしょう。

ですが、単品リピート通販の場合では、基本的に自社製品を取り扱いますので、価格競争に巻き込まれる事態を避けることができます。

売上の試算がしやすい

新規注文・定期購入のスキップ等も発生しますが、定期購入の契約がメインになるため、どの程度の注文が入り、どの程度の売上があるのかを予測することができます。

通常の通販の場合、商品が話題になりますと一時的に売上は増加しますが、ブームが過ぎると売上が一気に下がるなど、不安定な要素が考えられます。

一方で、単品リピート通販の場合では、定期購入ですので安定した収益を得ることができ、売上の安定化を期待できるでしょう。

生産量も試算がしやすい

売上予測ができるということは、生産数の目安が分かるということですので、生産量の管理もしやすくなります。

在庫が過剰になったり、在庫が不足するなどの事態を防ぐ効果を期待できます。

生産量が管理できますので、生産コストも最低限に抑えながら利益を上げることができます。

単品リピート通販のデメリット

単品リピート通販のデメリットとして、「商品を気に入られるかどうかが重要」「集客が難しい」「リピーターの獲得が必須」の3つのデメリットが挙げられます。

以下で詳しく解説していきます。

商品を気に入られるかどうかが重要

単品リピート通販の場合は、販売を行う商品が1つになりますので、扱う商品が気に入ってもらえないと売上に繋がりません。

商品のクオリティを上げるだけでなく、リピーターになって頂ける仕組み作りも行わないと、継続購入の契約には結び付きにくくなります。

集客が難しい

単品リピート通販で販売を行う商品は、他社の製品と差別化した商品を扱いますので、顧客の集客に苦労する傾向があります。

単品リピート通販は、リピート購入が売上の大部分を占めていますので、新規顧客をしっかりと獲得できなければ、リピーターも獲得できませんし、売上に繋がりません。

認知拡大を行い、自社ECサイトに集客を行う必要があります。

その方法には、インフルエンサーマーケティング・SNS運用等のマーケティング施策・Web広告などの方法が挙げられます。

特に効果が期待できる「ECWeb広告」についてさらに詳しく知りたい方は、以下のURLの記事をご覧ください。

ECサイトが行うべき広告施策とは?種類や選び方から、実施のポイントまで | Hummingbird (humming-bird.info)

リピーターの獲得が必須

単品リピート通販は基本的にリピート購入の契約がメインになりますので、売上を維持するためにはリピーターの獲得が必須になります。

リピーターの獲得ができなければ、「単品リピート通販」の手法でECサイトを運営していくことが難しくなるといえるでしょう。

単品リピート通販に向いている商材

単品リピート通販に向いている商材の一例をご紹介していきます。

ヘアケア商品:シャンプー・育毛剤

コスメ商品:BBクリーム・ファンデーション

スキンケア:クレンジングバーム・化粧水

健康食品:スムージー・青汁

ダイエットサプリ・健康サプリ:乳酸菌・酵素

健康ブレンド茶:ノンカフェイン茶

美容ドリンク:コラーゲン・ローヤルゼリー

浄水関係商品:浄水カードリッジ等

食品関係商品:料理キットの定期配達・コーヒー・お菓子

流行で変化するもの:アパレル商品・雑誌等

独自性があり、消耗品として消費される商品が単品リピート通販のメインの商材となります。

また、オリジナリティの高い商品でないと、単品リピート通販で販売することは難しくなるといえるでしょう。

(引用:SUNTORY | 健康食品・化粧品のサントリーウエルネスオンライン[公式通販] (suntory-kenko.com)

単品リピート通販を成功させるポイント

単品リピート通販を成功させるポイントとして、「新規顧客の獲得に注力」「初回購入率の向上」「LTVを高める」「単品リピート通販を実施するのに必要な機能を理解する」などの3つのポイントが挙げられます。

新規顧客の獲得に注力

単品リピート通販で商売を行う場合、最初に認知拡大を行って新規顧客を集客しないといけません。

ペルソナの設定を行い、リスティング広告・SEO対策・インフルエンサーマーケティング・SNS運用等、あらゆる手法からターゲットと親和性の高いものを分析して、実施していく必要があります。

ターゲットの設定を間違っていたり、狙っているターゲットに利用されていないメディアで宣伝を行ったりしても、広告や宣伝の効果を得ることができなくなってしまいます。

他にも、新規顧客を集客する方法として、初回限定価格の設定や初回分無料などのマーケティング手法を展開する方法も効果的といえるでしょう。

初回購入率の向上

単品リピート通販は1回ごとに商品を購入する通常の通販とは違い、定期購入になりますのでユーザーが購入を決断するハードルは少し高くなってしまいます。

その対策として、「初回購入のハードル」を下げる施策を行いましょう。

例を挙げますと、初回購入分の特別割引や送料無料等の特典を付ける方法などがあります。

初回だけでなく、23回程度の購入まで特別割引価格で購入できるようなサービスを展開しますと、ユーザーの購入を後押しできる可能性が高くなります。

単品リピート通販の場合では、初回購入率の向上と継続して定期購入して頂ける工夫を行うことが重要になります。

LTVを高める

LTV(顧客生涯価値)は、顧客が自社の製品を利用し始めてから利用することを止めるまでに生み出される「生涯利益」のことを意味しており、継続的な収益を上げるために大切な指標となります。

LTVを高める方法として、アップセル・クロスセルという2つの手法が挙げられます。

・アップセル

同じ種類の製品の中でも、金額が高単価な製品を購入してもらう手法になります。

健康食品で例を挙げるとしますと、価格が高くなりますが有効成分が通常製品よりも2倍以上含まれている等の高機能な製品をユーザーに勧めていきます。

・クロスセル

顧客が既に購入している製品に関連して、一緒に使用して頂けるような製品を合わせて購入してもらう手法になります。

化粧品で例を挙げますと、購入した化粧品と一緒に使用することで、より効果が期待できる化粧品を紹介する方法がクロスセルです。

アップセル・クロスセルも、レコメンド機能を使用して関連商品を表示させて、顧客へ購入を促していきます。

アップセル・クロスセルとは?顧客単価を上げLTVを最大化するポイント

単品リピート通販を実施するのに必要な機能を理解する

 

単品リピート通販を実施していくためには、必要な機能を理解して実施していくと良いでしょう。

単品リピート通販を実施するのに必要な機能は以下の3つになります。

初回割引

宅配スケジュール変更

自動メール送信

初回割引

先程も触れましたが、初回割引を行って定期購入の契約に繋げる方法です。

定期購入は通常の通販のように1回だけの買い物ではありませんので、購入のハードルが上がってしまいます。

そのため、初回割引を行うことで定期購入の契約のハードルを下げていきます。

新規顧客をある程度集客できれば、全ての顧客を継続できないとしても、一定数の定期購入をして頂ける顧客を獲得することができます。

宅配スケジュール変更

配送業者によってスピード・クオリティが異なりますので、配送業者を選ぶことは重要になります。

配送は意外にも顧客満足度に大きく影響しますので、商材に合った配送業者を選ぶようにしましょう。

際小ロットが決まっているのか、冷凍や冷蔵に対応しているか、休日対応などの宅配スケジュールの変更に対応可能であるか等、扱っている商材の特徴を考えた上で検討する必要があります。

自動メール送信

単品リピート通販を行う際には、通常の通販の場合と送信するメールの種類が違ってきます。

通常の通販の場合では、ユーザーの送信するメールは注文後の内容確認メール・発送完了メールになります。

一方で、リピート通販を行う場合では、購入前に「〇月〇日に定期購入商品のお届けを予定しています。ご変更の際には〇月日までにお願い致します」という内容確認のリマインドメールを送り、変更可能な期間を過ぎた後は「〇月分のお届けが確定しましたので、発送致します」という内容の確定メールを送信する必要があります。

これらのリマインドメールや確定メールを自動で送信できる機能が使用できれば、アナログ管理によって発生するミスを防ぐことができます。

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