近年ECサイトが急速に増加し、コロナ禍を経て、ネットショップ事業がさらに大きく拡大しています。
そんな中、ネットショップを立ち上げ運営しているものの、なかなか売り上げが上がらないとお悩みの方は少なくないのではないでしょうか。
そこで、ここからはネットショップで売れない理由について、原因と改善方法を解説していきたいと思います。
ネットショップは売れない理由
ネットショップで売れない理由として考えられるのは、主に以下の3点です。
- ネットショップに顧客の流入がない
- ネットショップに顧客の流入はあるものの、ショップから離脱してしまう
- 商品を見るものの購入まで至らない
それぞれ詳しく見ていきましょう。
ネットショップにそもそも流入が無い
売れない理由1つ目は、ネットショップにそもそも顧客の流入が無いことが挙げられます。
ネットショップを立ち上げたら、まずやらなければならないことは集客です。
ネットショップを立ち上げても、顧客はその事実を知る術がありません。
まずはより多くの顧客にネットショップを知ってもらうために、宣伝・集客施策を行っていく必要があります。
ネットショップに流入するものの離脱してしまう
売れない理由2つ目は、顧客がネットショップに来ているものの、サイトから離脱してしまっていることが挙げられます。
その原因として、次のようなことが考えられます。
- サイトが見づらく使いにくい
- 商品が魅力的に見えない
- 商品とターゲット設定が合っていない
訪問者数は多いのに購入されていない場合は、上記の原因を疑ってみましょう。
対策については、後ほど詳しく説明していきます。
商品を見るものの購入まで至らない
売れない理由3つ目は、商品は見てもらえているものの購入まで至っていないことが挙げられます。
webアクセス解析ツールであるGoogleアナリティクスを活用すると、訪問者数や顧客の滞在時間を測定することができます。
十分な訪問者数があり、滞在時間も長いのに購入率がよくない場合は、次のようなことが原因だと考えられます。
- 商品情報が少ない
- 口コミが少ない
- 決済手段が少ない
- 入力フォームが使いにくい
こちらについても、改善方法はあります。
ここからは、売れない原因の改善方法について説明していきます。
ネットショップに人が来ない場合の改善方法
まずは1つ目の原因である、ネットショップに人が来ない場合の改善方法からご紹介していきます。
ネットショップの売上は以下の計算式で算出されます。
売上=訪問者数×購入率×購入単価
この式からもわかるように、ネットショップへの集客数(訪問者数)はとても重要です。
自分のネットショップを知ってもらうこと、来てくれた顧客へのフォロー対応をすることで、また来たいと思われるショップ運営をすると良いですね。
そのためにできる改善方法はこちらです。
- SEO対策を行う
- web広告を利用する
- SNSを利用する
- リピーター対策を行う
次に詳しく説明していきます。
SEO対策を行う
SEOとは、Search Engine Optimizationの略であり、検索エンジン最適化のことをいいます。
SEO対策をしっかりと行っていれば、検索エンジンから高評価を得られ、GoogleやYahoo!での検索結果で自社サイトを上位に表示させることができます。
ユーザーがどのキーワードで検索しているか、ユーザーの役に立つコンテンツを提供しているかが高評価を得るカギです。
効果が見込めるようになるまで2〜3ヶ月以上と時間はかかりますが、費用をかけずに顧客に知ってもらうための対策としてやっておいた方が良い方法です。
web広告を活用する
できるだけ短期間で集客したい場合は、web広告を活用すると良いでしょう。
web広告には以下のようなものがあります。
- リスティング広告
- Googleショッピング広告
- リターゲティング広告
それぞれ、写真の使用の有無や表示するタイミングなどで内容や費用が異なります。
費用は5000円程度〜数十万円まで幅広く展開しています。
自社サイトの現状や、広告に出せる費用などをよく考えた上で検討しましょう。
SNSを利用する
今やSNSはマーケティングに活用される重要な市場となっています。
InstagramやTwitterなどのSNSはぜひ利用することをおすすめします。
方法としては、情報を発信してフォロワーを増やし、自分のショップを宣伝していきます。
商品や発信したコンテンツが顧客に良いと思われたらすぐに拡散されるため注文に直結しやすく、比較的取り組みやすい集客方法です。
ですが、こまめな情報発信が必要となるため、SEO対策と同じく短期間での集客は難しくなります。
コツコツと取り組むことが重要です。
リピーター対策を行う
リピーターは、ショップの存在を既に知っていて、一度自社のサイトや商品をいいと思って購入してくれているため、新規の顧客よりも費用をかけずに購入してくれる可能性の高い顧客です。
訪問者数が増え購入率も上がってきたが、経費が嵩んでいる場合、リピーターがいないことが考えられます。
リピーター獲得への対策として、丁寧な対応により、お店の印象を良くすることが大切です。
主に以下のようなことが対策として挙げられます。
- LINE等を活用したCRM
- 購入後の対応を見直す
- 会員やポイント制度の導入
- セール等のキャンペーンの実施
詳しく見ていきましょう。
LINE等を活用したCRM
CRMとは、顧客と良好な関係を築くための施策やツールのことです。
中でもLINEは、幅広い世代に浸透しているため、活用しやすいツールとなっています。
ここから、顧客へのアフターフォローができるようになります。
使用感はどうか、不備や問題はないかなど、細やかな質問や気遣いがあると顧客は良い印象を持ってくれます。
ですが顧客管理はひとつひとつ対応しているととても時間がかかる大変な労務です。
そこでオススメするのはLINEへのチャットボット導入です。
チャットボットを導入すれば、自動で顧客とのやり取りができ、ログを残すことができるので、顧客管理がしやすくなります。
購入後の対応を見直す
顧客が購入した後、そのまま何もせずにいては、リピーターは獲得できません。
きっかけを作るために、適切なタイミングでのメールマガジンやクーポンの配信を行いましょう。
そこで、前回購入した商品の関連商品を紹介していると、興味を持ってくれる可能性があります。
上記アフターフォローと同様、購入後の対応次第でリピーターは増えていきます。
会員やポイント制度の導入
オンラインだけでなくどの店舗でも活用されているのが会員制度やポイント制度です。
ポイントは購入毎に貯まるものなのでポイントが貯まるタイミングで、顧客をショップに誘導することができます。
ポイントがあるなら行ってみようという気持ちになる顧客も多くいます。
会員登録は、手間や多すぎるメルマガにより敬遠されがちですが、情報入力のしやすさや会員特典をつけると、登録してもらいやすくなります。
セール等のキャンペーンの実施
セールやキャンペーンでよく見かけるのが、時期による先行セールや送料無料キャンペーンです。
顧客目線からすると、期間が定められていると、行っておこうという気持ちになるものです。
「期間中使える◯%オフクーポン」などを事前に配信しておくことも大いに有効です。
サイトにアクセスされるものの離脱してしまう場合の対策
画像引用元:ベイクルーズストアweb接客例
次に2つめの原因である、サイトにアクセスされるものの顧客が離脱してしまう場合の対策をご紹介します。
以下の点に着目し改善してみてください。
- サイトのデザイン、UXを見直す
- web接客ツールの導入
- ターゲット設定を見直す
それでは詳しく説明していきましょう。
サイトのデザイン、UXを見直す
UXとは、ユーザーエクスペリエンスのことで、購入前から購入後までのプロセスにおいて、顧客のモノ・カネなどの定量的な価値と合わせて、満足度や印象などの定性的な価値を含めた価値のことです。
その全体の顧客の満足度をCXといい、CXの向上はリピーターの獲得に大いに貢献します。
webサイトの運営において、ユーザーの視覚的・感覚的視点はとても重要であるため、サイトデザインも改善できる部分は改善していきましょう。
サイトの色や使用感(サイトのどこに何があるかが分かりやすいかどうか)を、CXを意識してユーザー目線で見直すと良いですね。
スマホ対策は必須
顧客が商品を見るとき、パソコンだけでなくタブレットやスマートフォンなど様々なデバイスを使用しています。
先にも述べていますが、サイトが見づらければ顧客はすぐに離脱してしまいます。
特にスマホでの動作性(画像の表示、ページの遷移や表示)はしっかりと確認しておきましょう。
サイトデザインだけではなく商品画像も見直そう
商品の画像は魅力的なものを使用していますか?
商品画像を使用するときは、顧客にとって魅力的に映るかどうかを最重要視しましょう。
また、商品画像と合わせて表示する説明文も、ユーザーにとって、ニーズを押さえたわかりやすい文章を作成しましょう。
購入の後押しができるような文章だとなお良いですね。
web接客ツールの導入
商品の説明や問い合わせなど、営業時間内だけで対応しきれない部分が出てきてしまい、顧客の離脱を招いてしまう可能性があります。
web接客ツールを導入すれば、顧客と物理的に距離が離れていても、丁寧な対応が可能になります。
またチャットボットを活用すれば24時間365日での接客対応ができるため、離脱率の低下が見込めます。
他にも、サイズ感や色合いなど不安に思う点を回答できる仕組みができていれば、購入の後押しとなります。
対応しきれない部分をweb接客ツールを活用して対応すれば、より多くの顧客に丁寧な対応をすることができ、ショップの満足度にも繋がります。
ターゲット設定を見直す
自身のショップのターゲット設定は明確ですか?
「30代女性」と大きな枠では、職業や子どもの有無、住んでいる地域、趣味などはそれぞれ異なるため、どのような訴求をしていくか明確にできません。
例えば、「30代女性、子育て中で仕事復帰を前に、自分を整えるために身だしなみや美容に興味を持っている」など、細かくターゲット設定をしましょう。
ターゲットが明確になると、どのタイミングでどのようなアプローチをすれば良いかもわかりやすくなります。
商品は見てもらえるものの購入に至らない場合の対策
最後に3つ目の、商品を見てもらえるものの、購入に至らない場合の対策をご紹介します。
以下の点に着目してみてください。
- 商品情報が不足していないか
- ユーザーが質問できる状態を作る
- 参考にする口コミを豊富にする
- 決済手段を整える
- EFOを導入する
詳しく説明していきましょう。
商品情報が不足していないか
ネットショップでは、実店舗と違い、ショップに出ている情報のみで購入するかどうかを決定します。
そのため、商品の写真や情報が不十分だと、その時点で購入を諦めてしまいます。
商品については、十分な説明を準備しておきましょう。
ユーザーが質問できる状態を作る
商品情報や写真を十分な情報量で提示できていれば、次に取り組むべきはユーザーが質問できるような仕組みを作ることです。
サイトにチャット機能をつけることで、気になる点をすぐに質問することができます。
チャットボットを導入すれば、24時間365日対応可能となります。
質問に即答してもらえると満足度も上がり、購入の後押しとなります。
ライブコマースも有効
画像引用:ライブコマースとは
最近では、ライブコマースという手法も多く利用されています。
ライブコマースとは、インターネットを通じたライブ配信で商品やサービスを紹介しそれを販売する手法のことです。
ライブ配信のため、閲覧中のユーザーと、チャットを通じてリアルタイムにコミュニケーションを取ることができます。
参考にする口コミを豊富にする
初めて利用されるショップであれば特に「このショップで購入して大丈夫か」「商品は写真や説明文と一致しているか」「配送は丁寧か」などの実際の口コミは非常に重要な情報源です。
口コミの増やし方として、「口コミ投稿で◯ポイントプレゼント」などの特典を用意すると良いでしょう。
購入の後押しとなるため、口コミは豊富に用意しておくと良いですね。
決済手段を整える
現在、多数の決済手段があり、各々使いやすいものを使っているかと思います。
実際に、店舗への問い合わせとして増えているのがこの決済手段についてです。
希望する決済手段がない場合、約7割もの人が購入を諦めるという数字も出ています。
決済手段を可能な限り多く揃えておくことは、今や必須の手段といえます。
EFOを導入する
画像引用元:EFOとは
決済手段と同様、顧客の購入に至らない原因の一つとして入力フォームの複雑さが挙げられます。
購入前に、最後の最後で入力がうまくいかなかったり、エラーになると最初から全て入力し直し、となると、そこで面倒に感じてしまい、購入を諦めてしまいます。
これは非常に勿体無い現象です。
サイトの顧客満足度向上の対策としても、EFO導入は非常に大切なポイントです。
まとめ
今回は、せっかく立ち上げたネットショップで売れない原因は何か、理由と改善方法について説明してきました。
サイトの使いやすさや、問い合わせ方法、決済方法など、顧客満足度がとても重要であるということがわかりました。
hachidoriでは、問い合わせの手段のひとつであるチャットボットを提供しています。
顧客のニーズに寄り添ったサイト運営を提案することができます。
これからのネットショップ運営の見直しなど、ぜひこの記事を参考にして、売上アップを目指していってくださいね。