日本でメッセンジャーアプリといえば「LINE」や「Facebook Messenger」、韓国なら「カカオトーク」、中国なら「WeChat」などがありますが、アメリカで非常に人気のあったメッセージアプリ「Kik」を知っていますか?
今回は、アメリカの若者に人気があったメッセージアプリ「Kik」を紹介します。「Kik」を知ることで、新しいメッセージアプリのアイデアが生まれるかもしれません。
Kikとは?
2010年公開。ユーザー名だけで利用可能なメッセージアプリ
そもそも「Kik」をご存知ですか?まずは簡単に「Kik」の紹介をします。
Kikは2010年、Kik Interactive社によって開発されたメッセージアプリです。電話番号は必要なくユーザー名で繋がるタイプのアプリで、Wi-Fiを利用すればデータ通信料金もかからず手軽にリアルタイムなやり取りが可能です。
iOSやAndroidのほか、Windows Phone、BlackBerryなど複数のプラットフォーム向けに提供されており、米国などではスマホ向けのインスタントメッセンジャーとして、特にティーンエイジャー世代においては40%という高いシェアを誇っていました。
※2021年現在、Kikの利用シェアに関する情報はありません。
閉鎖危機から、大手企業による買収へ
2億人規模のユーザーを誇ったKikは2019年、訴訟問題・暗号通貨開発へのピボットなどの理由で閉鎖の危機に陥りました*1、がその後、ロサンゼルス拠点のマルチメディア持株会社MediaLab社による買収を経て*2、閉鎖は回避しています。
*1 2億人規模のメッセンジャー「Kik」がまさかのサービス停止ーー暗号通貨「Kin」開発・SECとの訴訟問題に注力(THE BRIDGE)
*2 MediaLabがメッセージアプリKikを買収し閉鎖を回避(Techcrunch)
Kikの特徴
先述のとおり、Kikの最大の特徴は「電話番号なしで、ユーザー名だけでつながることができる」点です。(2021年現在では、電話番号を用いた利用を推奨しています)LINEやFacebook Messengerのような無料通話機能はついていませんが、その分シンプルで使いやすい仕組みになっています。
またKikコードもLINEのQRコードとデザインが異なっています。LINEのような四角のQRコードではなく、円状のコードをスキャンして友達になる形です。非常に凝った、若者が好みそうなデザインとなっています。
Kikのユニークな点、LINE・Messengerとの違い
今回はKikのユニークな点や、LINE・Messengerとの違いを紹介します。
ボットショップの存在
Kikには「ボットショップ」というものがあります。
ボットショップとは「自分の好きな企業や内容のボットを簡単に見つけることができる場所」です。また、自分で開発したボットもボットショップに登録することができます。
ボットショップの提携先はファストファッションで有名なH&MやWikipediaなどがあります。
20,000件ものBot登録、Yahoo!などの日系企業も。
「Yahoo!」などの日本の企業も進出しています。Yahoo!の人気コンテンツである「Yahoo!天気」「Yahoo!ニュース」がYahoo!のボットを使って検索できる形でした。(2021年3月現在、ボットは閉鎖されています)
LINEの公式アカウントと異なり、企業アカウントだけではなくゲームなどもあります。古い情報になりますが、2016年には20,000件ものBotが登録されていたそうです。
Kikのボット紹介
Kikのボットをいくつか紹介したいと思います。
Sephora
まず最初はSephora(セフォラ)。Sephoraとは、フランス・パリ発の化粧品や香水を扱う専門店です。Sephoraは2016年から「Kik」上でチャットボットの展開をしたとのことです。
商品の問い合わせが可能なのはもちろん、メイクのワンポイントアドバイス(動画付き)やユーザーヒアリングを通じた結果からユーザーに合った商品のレコメンド等も展開しています。わざわざデパートに行かなくても、このアカウント一つで商品の検索から購入まで行うことができます。これを2016年から行っていたと思うと非常に先進的です。
またSephoraは、Facebook Messengerでもチャットボットを展開しています。チャットボットで来店予約をできるようにしたところ、予約獲得率が11%増加したそうです。さらに、チャットボットを経由して予約・来店した顧客が平均して50ドル以上の買い物をしており、顧客単価も上がったという結果が出ています。
Foxsy(2021年3月現在、提供なし)
次に紹介するのは、「Foxsy」です。Foxsyは、チャットボットを通して新しい友達を紹介してくれるマッチングサービス。今までは、アプリをダウンロードをして行うのが普通でしたが、Foxsyはチャットボットですべてが完結します。
しかもマッチングしたら、そのままチャットまでできてしまいます。つまり、Kikでは見ず知らずの人とマッチングしチャットを行うことができるのです。
メッセージアプリKikまとめ
今回、アメリカの若者に人気のメッセージアプリ「Kik」を紹介しました。Kikは電話番号入力なしで使用できるサービスであるため、導入のハードルが低くシンプルで使いやすいメッセージアプリとなっています。
「ボットストア」は工夫次第でさまざまな使い方が生まれる新たなプラットフォームです。これからチャットボットで何か行いたいと考えている方は、一度Kikをダウンロードし実際に使ってみてはいかがでしょうか?
何か新しいアイデアが生まれるかもしれません。
チャットボット開発ツールhachidori
海外では「kik」が主要なメッセージアプリの1つですが、日本では「LINE」が圧倒的シェアNo.1のメッセージアプリです。
国内ユーザー向けのチャットボットの開発を検討しているのであれば、LINE社の公式パートナーであるチャットボット開発ツール「hachidori」の利用がおすすめです。
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