通販業界ではチャットボットは使われているのか
国内のBtoCのECサイト市場が15兆円を超えたと、2017年4月に経済産業省から発表された。
内訳としては、物販系分野(食品・化粧品等)が約53%、サービス系分野(旅行サービス・飲食サービス等)が約35%、デジタル系分野(有料音楽・オンラインゲーム等)が約12%となっている。
物販系分野に関しては、市場の割合が50%を超え伸び率も前年度に比べ約10%となっている。
今回は、伸び率や売り上げが急成長している通販業界にて、チャットボットがどのように使われているのか紹介する。
通販業界が抱えている課題
まず、通販業界が盛り上がっている理由としては、
「スマートフォン等の普及」
「企業と個人(SNS)の接触頻度が増えた」
「ライフスタイルの多様化」
など様々な理由があげられる。
通販業界全体に関しては、伸びしろがあり今後も期待できる分野だ。しかし、通販業界市場が急成長している反面、お問い合わせが増加しており、カスタマーサポートが疲弊している現状がある。
お客様からのお問い合わせに関して、多くの企業はカスタマーサポート部が対応をしているだろう。
また、カスタマーサポート部の負担を減らすために、サイトのFAQを充実させたが電話の問い合わせが減らないということは起きていないだろうか。現状は、ウェブサイトのFAQで解決できなかった場合はカスタマーサポートに電話やメールをするという方法しかなかった。
そこで登場したのが、チャットボットであり、疲弊しているカスタマーサポートの救世主的存在になるだろう。
通販業界でのチャットボットの使われ方
お問い合わせの自動化
お問い合わせの電話やメールをいただく中で、6割のお問い合わせが定型的な内容と言われている。
もしその6割のお問い合わせをチャットボットが対応したらどうなるのか?
ユーザーにとっては、いつでもどこでも24時間365日お問い合わせすることができる。
また、企業側は今まで手厚くサポートができなかった優良顧客(ロイヤルカスタマー)に時間をかけることができる。
さらに、ボットが回答できなかった質問に関しては、有人(オペレータ等)に切り替えて対応することもできる。
シームレス切り替えることによって、迅速な対応が可能となり顧客満足度もあげることができる。
定期便のお届け日変更
現場の方に聞いたところ、お問い合わせの対応も大変だが、定期便のお届けのキャンセル対応も負担になっていると言っていた。
確かに、電話でとってその後、システムに入力する作業は負担になっているかもしれない。
お届け日変更に関しても、チャットボットで自動化させることが可能である。電話やメールをせず、LINEやFacebookで簡単に行うことができれば、ユーザーやカスタマーサポートの負担もだいぶ減るだろう。
お問い合わせフォーム
今までは、お問い合わせやなにか意見がある際は、電話やメールで言わなければいけなかった。
また、電話番号やメールアドレスから個人を特定されてしまうため、なかなか意見を言えなかったという人もいるだろう。
貴重なお客様の声が、個人が特定されるからと発言がされないのはもったいないことである。
お問い合わせ専用のチャットボットを置いてみたらどうだ?
匿名式のお問い合わせフォームをサイト内に置いておくだけで、ユーザーも気軽に意見や感想など送ることができる。
カスタマーサポート側は、その意見をまとめ社内に共有することで会社の成長にも繋がっていくだろう。
まとめ
今回は、伸び率の大きくかつ市場規模が15兆円といま最もアツい「通販業界」でのチャットボット活用方法を紹介させていただいた。1つ1つ見ていくと、自動化できたらもっと効率的に業務が行えるようになるところが見つかってくる。(お問い合わせ対応や定期便の変更等)いつまでも機械的な仕事を行うのではなく、自動化できるところは自動化し人間にしかできないことを行うべきだと考える。(優良顧客のサポート等)次回は、1で紹介した「お問い合わせの自動化」に関して詳細に説明をしていきたいと思う。