ステップメールとは?メルマガとの違いや作り方や抑えるポイントまで

ステップメールとは?メルマガとの違いや作り方や抑えるポイントまで

ステップメールとは、ユーザーの行動に合わせて「事前に用意しておいたメール」を「設定した期間ごと」に配信を行うメール配信のことです。

この記事では、ステップメールの解説をはじめ、ステップメールのメリットやデメリット、ステップメールの効果を高めるためのポイントや活用事例などについて詳しく解説していきます。 

目次

ステップメールとは

ステップメールとは、自動化された効率的なウェブマーケティングのシステムのことであり、ユーザーが資料請求した日や商品を購入した日を起点として、あらかじめ準備していた複数のメールを順番にシナリオどおりに配信する仕組みのことを指します。

その流れの一例をご紹介します。

ユーザーが自社のサイトから資料をダウンロードした際に、自動的にステップメールが配信されます。

直後お礼のメール配信

②2日後ホワイトペッパーなどの関連資料を配信

③7日後資料に関連するイベントの案内等の配信

④1カ月後最新のイベント情報の案内等の配信

上記の内容のように、段階的に案内していくことでユーザーの関心度を徐々に高めていく効果を期待できます。

事前にプログラムされたタイムスケジュールに従ってユーザーに情報を配信するステップメールは、ユーザーの購買心理に働きかけることができますので、最終的に商品やサービスの販売に結び付けることができます。

ステップメールとメルマガの違い

ステップメールを使用する前に、「メルマガ」との違いについても理解しておきましょう。

メルマガは基本的にユーザーにとって有益な情報をユーザーに一斉配信を行うメールのことを指します。

例を挙げますと、ショップのセール情報・新商品の紹介をはじめ、旬な内容を配信するために、その都度内容を考えて作成するものになります。

また、メルマガに登録されている全てのユーザーに同じタイミングで一斉配信されます。

メルマガに登録したユーザーは登録以前の配信分を遡って確認することができません。

そのため、全てのユーザーに対して「伝えたい全ての情報」を配信するのは不向きといえます。

一方で、ステップメールはユーザーが商品を購入した日・メルマガに登録した日など、特定の日を起点として、あらかじめ用意しておいたメールを配信する方法になります。

ショップの紹介・利用上の注意点・初回登録者への特典・購入時のお礼等、全てのユーザーに伝えたい最低限の情報を定型文として事前に用意しておき、各ユーザーの状況に合わせて個別配信を行います。

メール数・配信のタイミングは配信側が自由に設定可能です。

上記のように、メルマガとの明確な違いについてはユーザーの登録時期に関わらず、必ず全員が1通目から受け取ることができる点です。

「知らないとユーザーが困る情報」についてはステップメールを使用するようにしましょう。

ステップメールのメリット

ステップメールを使用する際に得られるメリットには、「営業活動の自動化」「リードナーチャリング」「ブランドディング」などが挙げられます。

以下で詳しく解説していきます。

 営業活動の自動化

ステップメールのメリットの1つとして挙げられるのが、「アプローチの自動化」による営業活動の自動化です。

ステップメールはスケジュールに沿って事前に用意したメールを順番に配信する仕組みになりますので、一度メールの作成を行えば、それ以降の工数は一切掛かりません。

アプローチ活動を自動化できますと、その他のマーケテイング活動に時間を割くことができ、営業活動の効率化を図ることができます。

リードナーチャリング

企業にとっては自社サイトにアクセスしてきたユーザーをどのように顧客にするのかという課題があります。

ステップメールを活用し、シナリオに沿って配信されることで、関心度の低かった見込み客の関心を徐々に高めることができます。

その関心度や親近感は最終的には信頼にステップアップしていき、商品購入に繋げることができます。

つまり、ステップメールにはリードナーチャリングの効果が期待できます。

さらに詳しく知りたい方は以下のURLの記事をご覧ください。

リードナーチャリングとは?手法や事例、ツールまで解説

 ブランディング

企業は情報発信を行い、自社ブランドのイメージとユーザーからの信頼度を高めていき、

「購買意欲」に繋げていくという目的があります。

メルマガは基本的に一過性が強い傾向にありますが、ステップメールはメールの内容でユーザーの心理をついて段階を踏んで配信を行うことで、徐々にユーザーと配信企業の距離を近づけていく効果を期待できます。

つまり、ステップメールは企業のブランドイメージを高めることが期待できるということです。

ステップメールのデメリット

メリットの多いステップメールですが、勿論デメリットもあります。

以下で詳しく解説していきます。

顧客リストが必要

ステップメールの配信を行うには、「見込み客」となる顧客リストの作成が必要となります。

ユーザーの会員情報・メルマガの登録情報・展示会で交換した名刺のメールアドレスなどを抽出して、ターゲットとなるユーザーの整理を行いましょう。

シナリオ設計に時間がかかる

ステップメールの配信のためのシナリオ作りと効果的な内容のメールを作成する必要がありますが、初めてステップメールを作成する方は特にシナリオやメールの文章を入念に練り上げないといけません。

ステップメールを運用する際には、「どのアクションを起点」にして「どんな内容のメール」を「どのタイミング」で「何回配信するのか」というようなシナリオの設計を行わないといけません。

効率的なシナリオ・効果的なメールを作成するには、かなり時間が掛かることを覚悟しておきましょう。

メール作成に掛かる工数と難易度

先程も説明しましたが、ステップメールを設定する際には「シナリオ」と呼ばれるメールの内容や配信回数・タイミング等を事前に決めておく必要があります。

シナリオ作成の際には、まずステップメールで達成したい目標を決定します。

次に特定の行動をとったユーザーに対して、どのような内容のメールを何通程度送信するのかを検討し、メールを配信するタイミングを決めていきます。

ステップメールを始める際の初期段階では、メルマガよりも作成に時間が掛かることを覚えておきましょう。

負担が多く辛い作業が続きますので、シナリオの準備期間で断念してしまう方も一定数いらっしゃいます。

それだけの労力が掛かることを覚悟して導入を検討してください。

ステップメール作成手順

ステップメールの作成手順を順番に解説していきます。

ゴール設定

ステップメールを作成する際には、ステップメールを開始するための目的=ゴールを設定してください。

ステップメールを開始したものの、目的やゴールがはっきりしていないために、効果が十分に表れないケースが多い傾向にあります。

「リピーターを増やす」「CVR率を向上させる」などのように目的が明確になっていると、ステップメールを開始しても効果を出すために、運用しながら改善や工夫を行っていけますので、十分な効果を出すことができるといえるでしょう。

ペルソナ・ターゲットの設計

目的・ゴールが設定できましたら、目的達成のためのターゲット・ペルソナを設定し、ステップメールの具体的なシナリオを作成していきます。

目的達成のためにアプローチを行うターゲットは「どのような層」であるかを明確にしないと、ターゲット・ペルソナに響くシナリオは作成できません。

それらを十分に検討した上で、シナリオの作成を行いましょう。

ユーザーニーズの分析

ステップメールの作成を行うには、前段階の準備作業が必要になります。

先程、自社商品の客層をペルソナとして明確化しましたが、次に自社の既存顧客が何を求めて、あるいは何に関心を持って商品を購入したのか等、既存顧客が購買に至った経緯や理由を調査・分析を行っていき、ステップメールの内容に反映していきましょう。

 シナリオ設計

ステップメールで限られた期間内に成果を出すためには、より効果的なタイムスケジュールを元にしたシナリオ作りが必要となります。

どのタイミングでどんな情報を提供していくのかを決めていきましょう。

メール文面の作成

次にメールの本文を作成していきます。

各ステップの繋がりを意識しつつも、見込み客が読みたいと感じるような構成で作成するようにしましょう。

内容の質・言葉選び・文章の長さにも配慮を行い、「読みやすさ」を意識するようにしてください。

配信の設定

最後に配信の設定を実施します。

事前に決めていたスケジュールに沿って配信日時を設定してください。

配信自体は、「メール配信システム」または「MAツール」を使用することになります。

振り返りと改善

ステップメールを配信し始めたら、定期的に結果の分析や改善を行うようにしましょう。

配信効果を高めるためには、不足している点や優れている点はどういった部分なのかを分析し、次に活かしていく必要があります。

より効果を高めるためにも、質の高いステップメールを目指していきましょう。

ステップメール配信の効果を高めるポイント

ステップメール配信の効果を高めるためのポイントを以下で解説していきます。

セールスライティングの活用

自社と同じ業種の企業がどんな手法で顧客の開拓を行っているのか、マーケテイング調査を行ってみる方法があります。

実際に結果を出している企業の多くは、効果的なセールスライティングのスキルを既に持っており、企業のサイトやメール配信の文章に落とし込んでいます。

良質なセールスライティングのノウハウを習得すれば、ステップメールのシナリオ作成・配信メールの文章の作成に生かすことが可能です。

PDCAを素早く回す

PDCAサイクルを素早く回して効果の検証と改善を継続することが重要となります。

ステップメールは評価がしにくい特徴はありますが、評価を行わなければどこに課題があるのかも見極めることができません。

そのため、PDCAサイクルを回して効果を検証し、改善に繋げていく仕組みを取り入れていくことで顧客が求める情報を提供できるようになります。

  • 計画(Plan):ツールの選定、ターゲットおよびシナリオの作成
  • 実行(Do):メール本文の作成、メールの配信
  • 評価(Check):配信結果の検証および分析
  • 改善(Action):目標達成に向けた改善

上記のような作り方を参考にして、PDCAサイクルを回すことを意識しながらステップメールを活用していきましょう。

MAツールを利用する

MAは企業のマーケテイング活動を自動化することで、マーケテイングで得られる生産性の向上・新規顧客の獲得を実現させるITツールになります。

MAはステップメールとの連携が可能なものが多く、ステップメールを上手く活用し、MAツールとの連携で精度の高い効果を出している企業が多数存在しています。

チャットボットの活用も

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 ステップメールにチャットボットを活用する方法があります。

今現在、メールでのステップメール以外にもLINEを活用したステップ配信がありますが、LINE公式アカウントなどにチャットボットを導入しておくことで、ユーザーから返信があった際に自動でチャットボットが対応してくれます。

チャットボットを導入しておくと、ユーザーの返信にすぐに対応できるため、ユーザーの関心度が下がる前に購買に繋げることが可能です。

カスタマーセンターに問い合わせする際には待たされたり、運営時間外で問い合わせができないことがあったりしますので、ユーザーの関心が薄れてしまい、購買に繋がらないケースも考えられますが、チャットボットではその心配がありません。

チャットボットについて、さらに詳しく知りたい方は以下のURLの記事をご覧ください。

チャットボットとは?AIとの違い・種類・選び方など、総まとめ

適切なシステム構築

ステップメールの配信後、ユーザーから返信されてくるレスポンスメールには素早く対応する必要があります。

サイトにアクセスしてわざわざ資料請求まで行ってくださったユーザーが、配信メールに反応したということは、その情報をそれだけ欲しているということになります。

本当にユーザーが求めている情報を提供することが、自社製品・サービスの購買に繋がり、自社の顧客になって頂けるため、非常に重要な作業といえます。

そのようなサービスを提供できる適切なシステムを構築する必要があります。

 ステップメール配信の成功例

ECサプリメント販売企業では、全部で4通のステップメールの配信を行っています。

ユーザーが商品を購入した直後に「お礼のメール」

購入から3日後に「届いたサプリメントを利用して頂けているのかのお伺いのメール」

購入から5日後に「〇〇%の方は使用開始から約2週間で効果を実感しています」等の具体的な数値を交えて説得力を高め、継続して利用してもらえるように促すメール

購入から1週間後に「サプリメントの製法を紹介するメール」で自社のこだわり抜いた製造方法を紹介することで、商品価値を伝えて継続して頂けるように促していくメール

上記のように「購入→利用→効果を実感」の一連のサイクルを体験して頂き、顧客満足度を高めて尚且つリピート率の向上を促しています。

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