新型コロナウイルスの流行が落ち着いてきた昨今では、円安の効果も相まって訪日外国人の人数は少しずつ回復してきています。
政府も2030年に訪日外国人の人数の目標を6,000万人と掲げており、様々な産業でビジネスチャンスに繋がるため、多くの企業が注目しています。
この記事では、訪日外国人観光客(インバウンド)の推移の説明をはじめ、Instagramがインバウンド対策に有効や理由・インバウンド向けInstagramアカウント事例・Instagramでインバウンド対策を行う方法などについて詳しく説明していきます。
訪日外国人観光客(インバウンド)の推移
訪日外国人の推移を確認しますと、2011年に約621万人だった人数が2018年に3,000万人を突破しています。
2020年以降も増え続けると予想されていましたが、新型コロナウイルスの影響により急速に減少。
2021年は25万人にまで減少しましたが、2022年に若干上昇しており、政府も2030年の 訪日外国人観光客の目標を6,000万人と掲げています。
(引用:訪日外国人旅行者数・出国日本人数 | 統計情報 | 統計情報・白書 | 観光庁 (mlit.go.jp) )
国別訪日外国人観光客
2017年に日本に訪問した外国人の内訳を国・地域別に確認してみますと、中国・韓国の旅行者が700万人を超えており、次いで台湾、香港と続いていきます。
5位のアメリカを除きますと、上位10カ国はアジア圏の国と地域が独占しています。
そのため、政府がインバウンド事業を成功させるために、アジア圏の旅行客の回復に力を入れていく可能性が高いといえます。
企業も政府が促すインバウンド事業で訪問してくる外国人に対して、上手くビジネスを進めることで大きな利益に繋がる可能性があります。
Instagramがインバウンド対策に有効や理由
インバウンド対策に有効な方法として「Instagram」の活用が挙げられます。
理由としては、全世界で20億人以上の人間が利用していること、動画・画像だけで企業や店舗の魅力やブランドイメージを共有できるからです。
それぞれについて詳しく説明していきます。
全世界20億人以上が利用している
Instagramは2022年10月時点で全世界の月間アクティブユーザー数が20億人を超えていると発表されました。
世界中のユーザーが普段から使用しているプラットフォームで情報を上手く発信していけば、母国語に縛られることなく情報を収集して頂ける可能性が高くなります。
またInstagram・Twitter等のSNSでは、投稿文章の下部にある「翻訳する」を選択すれば、ワンタップでユーザーが設定している言語に翻訳が可能となっています。
「翻訳する」の機能を使用すれば、母国語以外の投稿も積極的に見てくれる可能性が高くなります。
動画と画像だけで発信出来る
Instagramは動画・画像だけで情報発信ができるため、日本語が分からない場合でも国内の観光地・名産物などの魅力を伝えることができます。
言語に問われることなく、世界中の人に魅力を伝えることができる点が、Instagramがインバウンド対策に最も効果があると言われる理由です。
また、Instagramを使用しているユーザーは「#japan」、「#trip」、「#discover」などのハッシュタグを検索して、国内のどこの地域や観光地に行くのかを調べています。
国内の企業に関しても、Instagramを上手く活用して魅力を伝えることができれば、店舗への訪問を促すことに繋がったり、商品を購入して頂くきっかけに繋がります。
外国語対応サイトへの誘導が出来ると更に効果的
InstagramやTwitter等のSNSが翻訳機能があったとしても、それは地域や名産物の魅力を知って頂くきっかけには使用できますが、多くの情報を伝えることは難しいといえます。
外国語対応サイトへ誘導が出来る場合の方が、インバウンド効果が期待できるといえるでしょう。
外国語対応サイトで更に詳細に魅力を伝えることができれば、訪問先として決めて頂く後押しに繋がる可能性が高くなります。
ただし、外国語対応サイト内のコンテンツを全て翻訳することはありません。
また翻訳するには時間とコストがかかることを把握しておきましょう。
インバウンド向けInstagramアカウント事例
インバウンド向けInstagramアカウント事例として、以下の事例をご紹介していきます。
①JNTO
②リッツカールトン東京
③横浜市
④ONIBUS COFFEE
⑤清水寺
著名なカメラマンが撮影した観光地の写真、夜景や食べ物の写真など、外国人が実際に行ってみたいと思う様な写真を地方自治体・企業が厳選して投稿することで、旅行先に決めて頂くための決め手に繋がっています。
また日本語と英語の両方を記載したり、オリジナルタグや人気のハッシュタグを付けることで、外国人ユーザーの目に留まる工夫を行っています。
これらの情報発信の積み重ねにより、インバウンド効果を高めることができます。
JNTO
(引用:Visit Japan International(@visitjapanjp) • Instagram写真と動画 )
日本政府観光局(JNTO)が2017年10月に開設した公式アカウントになります。
「東京カメラ部」という日本最大級の写真投稿サイトと連携を行い、著名なカメラマンの写真を使用したり、日本の写真を投稿しているインスタグラマーも巻き込みながら、観光地の写真を厳選して、日本の様々な表情を海外に宣伝しています。
リッツカールトン東京
(引用:ザ・リッツ・カールトン東京(@ritzcarltontokyo) • Instagram写真と動画 )
リッツカールトン東京は、東京都港区赤坂9丁目に位置するミッドタウン・タワーに所属する高級ホテルです。
Instagramでは「#RCMemories」と呼ばれるオリジナルタグで投稿を訴求しています。
ホテルの魅力を日本語・英語の両方で発信しています。
横浜市
(引用:Find Your Yokohama(@findyouryokohama_japan) • Instagram写真と動画 )
横浜市が運営する公式アカウントになります。
2023年2月時点で、地方自治体としては最多の10.7万人のフォロワー数を誇っています。
公式ハッシュタグである「#myyokohama」をつけた画像を一般ユーザーが投稿しており、画像数も35万件を超えています。
観光名所の夜景を中心に街中の風景を数多く紹介しています。
ONIBUS COFFEE
(引用:ONIBUS COFFEE(@onibuscoffee) • Instagram写真と動画 )
ONIBUS COFFEEは2012年1月に東京都世田谷区奥沢に店舗をオープンし、現在7店舗を運営している企業になります。
Instagramでは商品情報を日本語・英語の両方で発信しています。
清水寺
(引用:音羽山 清水寺|Kiyomizu-dera temple(@feel_kiyomizudera) • Instagram写真と動画 )
清水寺の四季折々の風景・僧侶の方の姿など、和のテイスト・厳格さを表現し、海外のユーザーにも伝えているアカウントになります。
Instagramでインバウンド対策を行う方法
Instagramで通常の投稿を行っていても、海外のユーザーには中々見て頂けません。
Instagramをインバウンド対策として活用するためには、通常の投稿と違って「外国人に見られやすいハッシュタグを付けること」、「投稿内容に英語を含めること」が重要になります。
外国人に見られやすいハッシュタグを付けたり、投稿内容に英語を含めることで、検索で見つけて頂ける可能性が高くなるからです。
以下で詳しく説明していきます。
外国人に見られやすいハッシュタグを付ける
全世界で20億人が使用しているInstagramであっても、海外のユーザーに見て頂くための工夫をしなければ、その他の投稿に埋もれてしまうことになります。
良い写真をアップすることはもちろん大切ですが、潜在的な観光客に見つけて頂くために、外国人に見られやすいハッシュタグを付けていく必要があります。
外国人に見られやすいハッシュタグの代表的な例は以下の通りです。
①地域関連のハッシュタグ
②投稿内容を表すハッシュタグ
③trip関連ハッシュタグ
④discover関連ハッシュタグ
⑤中国語ハッシュタグも効果的
それぞれについて詳しく説明していきます。
地域関連のハッシュタグ
(引用:#kyoto – Instagram | ハッシュタグ )
まず紹介するハッシュタグですが、基本中の基本となる「地域関連のハッシュタグ」になります。
例を挙げますと、「#japan」「#tokyo」「#nara」といった国や地名の英語ハッシュタグなどを付けて投稿を行います。
お店の場合には店名のハッシュタグ、テーマパークの場合には施設名のハッシュタグを一緒に使用すると、すでにその場所に訪れたことのある外国人の方のハッシュタグ経由で私達の投稿も見てもらえる可能性が高くなります。
投稿内容を表すハッシュタグ
(引用:#shrine – Instagram | ハッシュタグ )
実際の投稿に写っているものを表すハッシュタグも効果的です。
例を挙げますと、外国人から人気のある神社・お寺であれば、「#shrine」、「#shrinegate」、「#japanesetemple」などのハッシュタグを付けると良いでしょう。
日本食・お酒・温泉・桜・着物・浴衣等の外国人が日本に来た際にアップしたくなるようなものに関係する場合、「#cherryblossom」、「#kimono」、「#yukata」、「#onsen」などのハッシュタグを付けると効果的です。
trip関連ハッシュタグ
(引用:#japantrip – Instagram | ハッシュタグ )
旅行写真と相性の良いと言われているInstagram。
旅行系のハッシュタグも数多く存在し、「#travel」「#travelgram」「#instatravel」等のハッシュタグには多くの投稿が集まります。
その中でも、外国人には「#japantrip」「#tokyotrip」「#tokyotravel」「#japantravel」「#visittokyo」等のハッシュタグを使用すると効果的です。
インスタ映えスポットは、その場所に訪れてみたいという動機付けに繋がり、実際に旅行先に決めて頂くための決定打に繋がる可能性も考えられます。
discover関連ハッシュタグ
(引用:#discovertokyo – Instagram | ハッシュタグ )
ハッと目を引くような印象に残る写真が多く投稿されているのが、「#discovertokyo」「#explorejapan」「#unknownjapan」「#japanAdventure」というハッシュタグになります。
インスタ映え、1枚にストーリー性を感じる写真などが多く投稿されています。
日本でしか感じることのできない情景などは、このようなハッシュタグと相性が良いといえるでしょう。
中国語ハッシュタグも効果的
(引用:倫倫 룬룬 YUEH LUN(@everlasting707) • Instagram写真と動画 )
訪日外国人を国別で見ていくと、中国・台湾・香港が多いことが分かりますので、アジア圏の外国人を招き入れるために中国語のハッシュタグを使用すると効果的です。
下記のハッシュタグは特に人気の高いハッシュタグとなっています。
①#療癒 (いやし)
②#好吃 (おいしい)
③#甜點 (デザート)
④#護髮 (トリートメント)
⑤#化妝品 (コスメ)
⑥#生日快樂 (ハッピーバースデー)
投稿内容に英語を含める
(引用:日本🇯🇵World Union | Japan(@wu_japan) • Instagram写真と動画 )
投稿内容に日本語だけでなく、英語を含めることも効果的です。
アメリカからの訪日外国人の人数も決して少なくないため、英語を多用した投稿もインバウンド対策に繋がるといえるでしょう。
非営利団体であるWorld Union Japanでは、日本語の文章と英語の文章を両方記載しており、国内のユーザーだけでなく、海外のユーザーにも見て頂ける工夫を行っています。
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