マイクロインフルエンサーとは、フォロワーを何十万人~何百万人も抱えているようなインフルエンサーより知名度・拡散力は劣りますが、ある特定の分野・ジャンルで高い影響力を持つインフルエンサーのことです。
マイクロインフルエンサーマーケティングを上手に活用することで、トップインフルエンサーに依頼するよりも費用を抑えながら、高いエンゲージメント率を期待できます。
この記事では、マイクロインフルエンサーの説明をはじめ、改めてインフルエンサーの説明・マイクロインフルエンサーの特徴・マイクロインフルエンサーに依頼する方法・マイクロインフルエンサーの活用事例などについて詳しく説明していきます。
マイクロインフルエンサーとは
マイクロインフルエンサーとは、簡単に説明しますと「ニッチな領域」に特化しているインフルエンサーのことをいいます。
誰もが知っているような有名なインフルエンサーに比較しますと、情報の拡散力は劣る傾向にありますが、特定のジャンルに興味のあるユーザーにピンポイントでリーチできる特徴があります。
例を挙げますと、南米地域の旅行が好きなTwitterのアカウント、メジャーなところからマイナーな国内スイーツを紹介するインスタグラマー等がこれに該当します。
「特定の界隈では有名ですが、一般的な認知は低いインフルエンサー」がマイクロインフルエンサーということになります。
インフルエンサーとは
インフルエンサーとは、「世間に対して大きな影響力を持つ人物」のことを指す言葉です。
具体例を挙げますと、タレント・ファッションモデル・スポーツ選手・インターネット上で大きな影響力を持つ人物などになります。
SNS等のインターネットの消費者生成メディアにおいて、他のユーザーの購買意思決定に影響を与えるキーパーソンを指すことが多く、「ユーチューバー」「インスタグラマー」「Tiktoker」等の各SNSごとのインフルエンサーを意味する用語も定着しています。
インフルエンサーについてさらに詳しく知りたい場合には、以下のURLの記事をご覧ください。
インフルエンサーとは?意味やマーケティングに活用するメリットまで | Hummingbird (humming-bird.info)
マイクロインフルエンサーマーケティングにかかるおおよその費用
マイクロインフルエンサーマーケティングにかかる費用は以下の通りです。
インフルエンサーマーケティングはフォロワー数によって費用が変わりますが、マイクロインフルエンサーの場合は比較的費用が安くなる傾向にあります。
各インフルエンサーと比較して確認していきましょう。
マイクロインフルエンサー |
単価1~2円 |
50,000×1円=50,000円 |
マクロ・パワーインフルエンサー |
単価3円 |
100,000×3円=300,000円 |
トップインフルエンサー |
単価4~5円 |
500,000×5円=2,500,000円 |
インフルエンサーの種類によってフォロワー数が大きく異なりますので、上記の事例では金額も大きく異なります。
しかしマイクロインフルエンサーはフォロワー単価が1~2円と安いため、マイクロインフルエンサーを数名採用して、トップインフルエンサーのフォロワー数と同じ人数分にアプローチを行っても費用を安く抑えることができますし、費用対効果が高いといえるでしょう。
マイクロインフルエンサーの特徴
マイクロインフルエンサーの特徴として、「起用費用が安い」「高いエンゲージメント率」「インフルエンサーマーケティングに慣れていて円滑に進められる」「マイクロインフルエンサーの周囲でコミュニティが形成されている場合が多い」などの4つの特徴が挙げられます。
以下で詳しく説明していきます。
起用費用が安い
マイクロインフルエンサーの特徴として最初に挙げられるのは、他のインフルエンサーと比較して起用費用が安い点です。
先程も比較しましたが、マクロ・パワーインフルエンサーでは単価が3円、トップインフルエンサーでは単価が4~5円となっているところ、マイクロインフルエンサーの単価は1~2円と安い傾向にあります。
拡散力は他のインフルエンサーに比べると低いかもしれませんが、マイクロインフルエンサーはフォロワーへの影響力が大きいため、限られた予算の中でもコストパフォーマンスを期待できます。
大量に起用すると管理が大変なため気を付ける
複数名・数十名と多くのマイクロインフルエンサーに依頼をする場合、インフルエンサーのマネジメントが大変になりますので注意してください。
投稿スケジューリング・PR投稿内容のすり合わせ・製品のギフティング等、行う作業量が大幅に増えてしまいますので作業が煩雑になってしまう可能性があります。
自社にマイクロインフルエンサーをディレクションしたり、マネジメントするノウハウがある場合には問題ありませんが、施策を取りまとめる人的リソース・ノウハウが存在しない場合には、インフルエンサーマーケティング会社への委託も検討してみましょう。
高いエンゲージメント率
マイクロインフルエンサーは他のインフルエンサーと比較しますと、フォロワーとの距離が近いといえます。
理由としては、マイクロインフルエンサーはフォロワーのコメントに丁寧に返信を行ったり、フォロワーの投稿を見ていいね・フォローを行ったりするからです。
フォロワーとの距離感が近いため、コミュニケーションを活発に行っています。
そのため、フォロワーに親近感・共感を持ってもらいやすくなり、エンゲージメント率が高くなる傾向にあります。
フォロワー属性には気を付ける
マイクロインフルエンサーマーケティングを行う際には、絶対に「フォロワーの属性の確認」を忘れてはいけません。
フォロワーの属性とは、インフルエンサーのフォロワーにどんな人物が居るのかを表したものになります。
属性の項目には、性別・年齢・住居地・フォロワーがアクティブな時間等が挙げられます。
マイクロインフルエンサーは特定のジャンルに特化している点と、他のインフルエンサーに比べてフォロワーの数が少なく拡散力が低くなることを考えますと、フォロワーの属性がマッチしていない場合には、マーケティング効果が非常に薄れてしまう可能性があります。
マイクロインフルエンサーマーケティングを検討する場合には、必ずフォロワーの属性を確認しておきましょう。
インフルエンサーマーケティングに慣れていて円滑に進められる
マイクロインフルエンサーは色々な企業からブランド製品・サービスのPR依頼等が来ていますので、インフルエンサーマーケティングを進めるためのノウハウを身に付けており、円滑に進めることができる可能性が高いといえるでしょう。
マイクロインフルエンサーによっては、施策の企画・投稿内容等について改善提案してくれるケースもあり、自社にとってプラスになるケースもあります。
ある程度投稿内容は自由度を持たせる
企業側はPRして頂きたい内容の要点だけ絞っておき、残りはインフルエンサーの自由度を奪わないようにしておくと良いでしょう。
フォロワー達は基本的にインフルエンサーの持つ個性のある世界観に興味があり、その世界観を好きでいる可能性が高いため、企業側が内容を縛った状態で表現してしまうと、フォロワーに違和感を与えてしまい、エンゲージメント率を下げてしまうことに繋がります。
その点、マイクロインフルエンサーはフォロワーの好む投稿を熟知していますので、見せ方・表現の仕方はインフルエンサーに任せると良いでしょう。
ステルスマーケティングには気を付ける
基本的に著名人・インフルエンサーに自社商品・サービスを紹介してもらう際には、その投稿が「宣伝であること」を明確にしないといけません。
宣伝であることを明記する方法は以下の通りです。
①「#PR」「#宣伝」等のハッシュタグを付ける。
②文章・キャプションで、広告費を貰って宣伝していることを記載する。
どんな風にPR表記をするかは基本的に投稿する方の自由になります。
その投稿が宣伝であることが明記できていれば良いということです。
ステルスマーケティングとは、そういった投稿が宣伝であると消費者に気づかれないように欺く宣伝行為のことをいいます。
ステルスマーケティングが発覚しますと、ネット上で炎上しますし、マイクロインフルエンサー・企業ともに信頼を失うことに繋がります。
(引用:口コミ装う宣伝はステマ、依頼主を行政処分の対象に 10月から規制 (msn.com) )
また、10月からステルスマーケティングの規制が始まりますので、ステルスマーケティングになってしまわないように気を付けましょう。
ネット上での炎上についてさらに詳しく知りたい方は、以下のURLの記事をご覧ください。
SNSの炎上対策とは?未然に防ぐ方法と対処方法 | Hummingbird (humming-bird.info)
マイクロインフルエンサーの周囲でコミュニティが形成されている場合が多い
マイクロインフルエンサーは得意なジャンル・分野に特化しており、それらの分野に特化したユーザーの役に立つ情報を発信していますので、情報・インフルエンサーの人柄に惹かれて多くのユーザーがフォロワーになっています。
特定の分野の情報に関する興味関心度が高いユーザーが多くフォロワーになっていますので、1つの特化したコミュニティが形成されている場合が多いといえます。
マイクロインフルエンサーに依頼する方法
マイクロインフルエンサーに依頼する方法には、「自社でマイクロインフルエンサーに依頼する」「プラットフォームを利用する」「キャスティング会社を利用する」などの3つの方法が挙げられます。
以下で詳しく説明していきます。
自社でマイクロインフルエンサーに依頼する
まず最初に紹介するのは、自社でマイクロインフルエンサーを探して自分達で依頼する方法です。
自社でマイクロインフルエンサーに依頼するメリットは以下の通りです。
①直接やり取りを行うため、仲介料がかからない。
②仲介者を挟まないので、自社の投稿イメージに合う人に依頼できる
一方で、デメリットは以下の通りです。
①マイクロインフルエンサーの人数が多いため、選定に時間がかかる
②選定方法・インフルエンサーが最適なのかを判断するのに、時間と手間がかかってしまう
マイクロインフルエンサーの人数はトップインフルエンサーに比較すると多いため、自社に適した人材の選定に時間がかかってしまいます。
プラットフォームを利用する
インフルエンサーマーケティング会社が提供しているインフルエンサーのプラットフォームツールを使用して探す方法もあります。
プラットフォームツールを使用するメリットは以下の通りです。
①ビックデータを元に自社に合った人物を選定できる。
②投稿後も自動でレポーティングが可能。
プラットフォームツールを使用する方法では、蓄積されたデータを元にAI・データ分析技術を使用します。
その内容によって自社と親和性のあるインフルエンサーの選定が可能になり、レポーティング作業も自動で行うことができますので、時間と手間を削減できます。
一方で、デメリットは以下の通りです。
①ツールの使用料がかかってくる。
②インフルエンサーの選定・レポーティング以外の作業に手間がかかる。
プラットフォームツールの場合では、月々の料金がかかってきたり、選定やレポーティング以外の作業は自社で行う必要があります。
キャスティング会社を利用する
その他の方法として、インフルエンサーのキャスティング会社を利用する方法があります。
キャスティング会社に依頼する際のメリットは以下の通りです。
①プロに選定してもらえる。
②インフルエンサーマーケティングに必要な作業も同時に依頼が可能。
キャスティング会社にはノウハウを持った人材が居ますので、自社に合ったインフルエンサーの選定を行って頂けます。
一方で、デメリットは以下の通りです。
①仲介料金の費用がかかる場合がある。
②自社のイメージとは違うインフルエンサーを選定される時がある。
インフルエンサーマーケティングを熟知したプロが選定してくれますが、依頼することで仲介手数料がかかってきます。
ごく稀に企業のイメージと異なるインフルエンサーを紹介されてしまうケースがあり、その場合には効果的な施策を進めることが困難になります。
キャスティング会社に依頼する場合には、自社のイメージや商品ブランドについて詳細に伝える必要があります。
マイクロインフルエンサーの活用事例
マイクロインフルエンサーの活用事例として、「花王」「ANA」の実際の企業の活用事例をご紹介していきます。
花王
(引用:汗ばむ季節でも、マスクくずれを気にせず過ごせる下地をレポします!✍️🧡 今回使ってみたのは、プリマから新しく出た 「プリマヴィスタ… | Instagram )
花王は「プリマヴィスタ スキンプロテクトベース(皮脂くずれ防止)SPF50」という製品をアピールするために、クレイトン愛さんというマイクロインフルエンサーに仕事を依頼しました。
このインフルエンサーはInstagramを中心に情報発信を行いますが、フォロワー数が48,000人と他のインフルエンサーに比べると、知名度がそこまで高いわけではありません。
ですが、コスメ商品をレポートする投稿の情報がとても充実しており、スキンケアに興味のあるフォロワーから高い支持を集めていました。
花王が販売した商品は、日焼け対策・化粧下地がテーマであったため、スキンケアに興味のあるユーザーにとって重要な要素となっています。
商品の詳細な情報やレビューを投稿していて、尚且つ高い評価を得ているクレイトン愛さんは今回のマイクロインフルエンサーマーケティングにマッチしたインフルエンサーだといえるでしょう。
ANA
ANAでお馴染みとなっている全日本空輸株式は、日本・海外の旅行風景を紹介する「ソラタビライフ」の魅力を伝える目的で、AOIさんとタイアップしていました。
AOIさんはInstagramのフォロワー数が48,000人となっています。
AOIさんのInstagramアカウントに、沖縄旅行の写真・ソラタビライフの紹介文を掲載しました。
AOIさんは動画クリエイターとして、世界各国を旅して写真・動画を投稿していますが、ソラタビライフのタイアップ企画では、沖縄旅行の様子を詳しく紹介して、1回の投稿で1,300件を越えるいいねを獲得しています。
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