ECサイトのリピーター獲得施策とは?リピート率を高める具体的な施策から成功事例まで

ECサイトのリピーター獲得施策とは?リピート率を高める具体的な施策から成功事例まで

ECサイトで売上げを伸ばすためには、リピーターを獲得していくことが必要です。

1回きりの購入だけではなく、再度購入につなげるためにはリピーター獲得するための施策を行うことが大事です。

この記事は、ECサイトでリピーターが増えない理由と、リピーターを増やしていくための具体的な施策についてお伝えします。

ECサイトの売上を伸ばしたい運用者の方は、ぜひ試してみてください。

目次

リピーター獲得の重要性とは

顧客の種類には「新規客」「リピーター客」が存在しています。新規客はセールやキャンペーンなどの期間に購入するため、割引価格で購入しているケースも多く見受けられます。そのため新規の購入は、リピート購入に比べて利益率が低いと言えます。

新規顧客へ商品を販売する場合は、リピート客に比べてコストが5倍かかるという「1:5の法則」もあります。

リピート客は新規客と比べて獲得コストが少ないため、利益率は高くなります。リピート客を獲得していくことこそが、売り上げ・利益率の向上につながります。

リピーターのメリット

リピーターの増加によって、企業は様々なメリットを得ることができます。では具体的にどのような効果があるのでしょうか。以下では、リピーター獲得によって企業が得られるメリットについて解説します。

集客のコスト効率の改善

リピーターが増加すれば、集客するコストを抑えることが可能です。

多くの企業では、広告を利用して新規客を獲得しています。

またキャンペーンなどに配布するサンプル品などにもコストがかかります。

そのためリピート購入が増えれば、今まで新規客を集めるために利用していた集客コストを抑えることができます。

売上の安定化

リピーターが増えれば、安定した売上が見込めます。

リピーターは過去に商品やサービスを利用し、良い印象を抱いていることが多いため、定期的に商品やサービスを利用します。また1回に購入する1客単価も新規客に比べて高い傾向です。

顧客離れを5%改善すれば、利益率は25%アップするという意味の「5:25の法則」もあります。そのためリピーター獲得によって、利益の安定にもつながります。

口コミやUGCでブランディングも望める

リピーター獲得は、口コミやUGCによりブランディング効果にもつながります。

リピーターは商品・サービスや企業に対して、好印象を抱いてくれていていることが多いです。そのため、リピーター自身がネット上にレビューや口コミを積極的に記入してくれることも多く、ブランディングへと繋がります。

また、商品やサービスを利用した感想をSNSから発信するだけでも、見ているフォロワーへと興味関心を促してくれるため、購入につながるケースも見受けられます。

リピーターが獲得出来ない良くある理由

リピーターを獲得するメリットは理解していても、実際に施策を行っても改善に繋がらないこともあるかもしれません。以下では、リピート獲得が上手くいかないケースによく見られる原因や理由について、具体的に解説します。

ユーザーが求める質のサービスを提供出来ていない

リピーターが獲得できない理由の1つに、ユーザーが求める質のサービスを提供出来ていないことが挙げられます。

ユーザーが商品・サービスを購入する際に、想定しているクオリティに達していなければ、再度利用してもらえることはありません。

商品に不満はないもののカスタマーサポートの対応に不満があったり、ECサイトの利便性に欠けていて使いづらさを感じているなど商品以外に原因があることも少なくありません。

また他社と差別化できておらず、リピートするほど満足してもらえていなかったなど原因は多岐にわたります。

ユーザーが商品の事を忘れている

顧客がリピーターにならない理由として、商品・サービスのことを忘れてしまうことが挙げられます。

たとえ購入して満足してもらえていても、時間が経ってしまえば商品やサービスのことをすっかり忘れてしまうことも少なくありません。目まぐるしく情勢が変化していく中で、忘れ去られない工夫をしていく必要があります。

そのためには企業側がユーザーに働きかけ、接触頻度を増やすことが大事です。接触回数が増えていくほど、相手に親しみやすさを感じると言われている「ザイオンス効果」があります。

企業がユーザーに接触するために、定期的に商品やサービスに関する顧客が欲しい情報を発信していくことです。

リピーター獲得のための施策を打っていない

リピーター獲得ができない原因には、施策を打っていないケースも多くあります。

施策の1つに、顧客に対してダイレクトに情報を伝える手段を構築することが重要です。例えば、メルマガ登録やアプリの友だち追加などをしてもらえれば、顧客に向けて新作やクーポンの情報を発信することができます。

初回購入後に、ネットショップや商品の存在を思い出してもらえるように、サンキューレターやアフターフォローのコンテンツを配信します。印象付けるために、手書きの手紙などを同封する企業もあります。

ダイレクトに情報を伝える施策を行っていない場合、リピーター獲得に繋がりにくいです。

CRMツールの利用が当たり前

ECサイトでのリピーター獲得には、CRMツールを利用することが主流です。CRMツールを利用すれば、顧客に対してダイレクトに情報を伝えて関係性を深めることができます。

また顧客データの分析や、マネジメントを行うことが可能です。リピーター獲得を目的とするならば、顧客データを分析して、それぞれの顧客に合ったアプローチを行うことが大切です。

一人ひとりの満足度を高めていけば、リピート購入する頻度も増える傾向があります。CRMツールは、リピーターを増やす重要な施策と言えます。

以下の記事では、ECサイトでCRMシステムを導入する手順やメリット、CRMを活用した顧客分析の基本などについてご紹介しています。

ECサイトのCRMとは?重要性、メリットからCRMツールの選び方まで

リピーター獲得に効果的な施策一覧

リピーターを獲得するための施策について、具体的に解説します。

リピーター向けのページを作る

リピーター獲得に効果的な施策の1つに、リピーター向けのページを作ることが挙げられます。

ECサイトのトップページは、新規・再購入のように入口が分かれてパーソナライズされていることがあります。こうして顧客の振り分けを行うことで、新規客とリピート客のそれぞれに最適なコンテンツを配信できます。

リピート客向けのページには、再購入しやすくなる仕組みを構築することが大事です。たとえば、注文するときに住所など個人情報の入力を省略できるようにすると、スムーズに購入できる分リピート購入に繋がりやすいと言えます。

また、注文商品の確認や再注文がしやすい表示に工夫することも、サイトの利便性が上がり接触頻度を増やすことにつながります。

マイページから購入の導線を作る

顧客マイページから、購入の導線を作る施策も大事です。

顧客ごとに目を引くメインバナーを設定して、商品ページに案内します。顧客にも種類があるため、購入者の利用履歴や属性に応じたコンテンツを表示することが鍵です。

たとえば、マイページ内におすすめ商品エリアを設置し、顧客の閲覧履歴をもとに、パーソナライズされた商品を自動で表示させれば、クロスセルを狙えます。

表示する商品ジャンルや価格帯を絞り込んだり、購入済みの商品を除外することも有効です。

パーソナライズされたメール

購入商品ごとに最適なタイミングでメールを配信したり、顧客ごとに発信内容を変えることでリピーターを増やした成功例もあります。

アプローチするタイミングにまでを考慮することで、リピーターを着実に増やすことが可能です。

たとえば、以前購入した商品の価格を値下げした時や、商品を使い切るであろうタイミングに合わせてメールを送信します。

また、同じ商品を購入した別のユーザーが購入した商品を紹介することもリピート購入に効果的です。

ステップメール

パーソナライズされたメールには、ユーザーに定期的にメールを配信するステップメールがあります。

商品購入後に追加購入を促したり、顧客が欲しい情報をコンテンツ化して配信することで購入が見込めます。定期的にメールを配信すれば、ユーザーに忘れられず接触頻度が増えるため、購買意欲が高まります。

まず初回購入したユーザーには、関連商品をおすすめします。1回目の配信に反応がなければ、2回目以降のメールで商品の活用方法をおすすめしたり、他の顧客のレビューを紹介します。ユーザーの購買意欲が高まったところで、クーポンと共にセールスをします。

ユーザーの反応を見ながら、内容を改善していくと効果的です。

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バースデーメール

顧客の誕生日に、バースデーメールを送信することも効果的です。

顧客登録には、生年月日や誕生月の情報を取得することが必要です。企業からのメールを開封しないユーザーでも、バースデーメールだけは開封率が高いと言われています。

また、バースデーメールであれば、プレゼントや特典に期待して開くと考えられます。タイトルには、「○○様、誕生日プレゼントです!」と目を引くテキストにすれば、開封率を上げることが可能です。

1度覚えてもらえれば、イベントごとに特典を期待して、開封してくれる可能性が高まります。

会員登録のメリットを訴求する


会員登録のメリットを訴求することも、リピーター獲得に効果的な施策です。

ユーザーが会員登録を避ける理由に、大量のメルマガ配信を避けたいという心理があります。そのため会員は送料無料にしたり、すぐに使用できるクーポンを付与するなどのメリットを訴求することが大事です。

大手ECサイトでは積極的にメリット訴求を行っているため、一般ECサイトでは強いメリット訴求をしなければ、会員登録をしてもらいにくいと言えます。

会員登録を促すことは、セールス色が強くなり一部のユーザーから敬遠されることもあるかもしれません。しかし積極的に訴求を行い、1人でも多くの登録を増やすことをおすすめします。

SNSのフォローへ誘導する

ユーザーと関係性を深めるには、SNSを活用することが効果的です。

まずユーザーにSNSを認知してもらえるよう商品発送の際に、ECサイトに加えて自社のSNSのQRコードを記載して、フォローを促します。SNSをフォローしてもらうためには、ユーザーに有益な情報を発信することが大事です。

たとえば、アパレル企業であれば、おすすめのコーディネートを写真や動画で紹介したり、食品企業であれば簡単なレシピを動画で紹介します。

知って得する情報であれば、フォローしてもらえる可能性は上がります。ユーザーが積極的にSNSを閲覧するようになれば、ECサイトへの訪問も増えます。

手書きメッセージの同封

手書きメッセージの同封も、効果的な施策です。

商品に手書きのメッセージを同梱することで、ユーザーは相手に親しみを覚えると言われています。デジタルな時代だからこそ、手書きは印象に残ります。

とあるECサイトのレビューには「以前ご購入いただいた商品は、その後いかがでしょうか?」という手書きのメッセージが入っており、非常に親しみを覚え、リピート購入したという経緯が見受けられます。手書きのメッセージを同梱する施策を行ってから、確実にリピーターが増えたという経営者の声も聞きます。

手書きメッセージはすぐに試せる施策のため、ぜひ検討してみてください。

サービスの品質を改善する

サービスの品質を改善していくことも、効果的なリピーター獲得施策です。

ECサイトの中には、過去に届けた先の住所が登録されており、商品の送付先をすぐに切り替えることができるUIもあります。会社を指定することもあれば、自宅を指定するユーザーもいるので非常に利便性が高いUIと言えます。

またカード決済画面で過去に利用したカード情報を選択できるUIに改善したことで、ECサイトから離脱することを防ぐことにつながった成功事例もあります。カード情報を入力する手間を省き、CVRの向上につながったと考えられます。

ユーザーにとって使いやすいECサイトに改善すれば、自然と再度利用者も増えていきます。

EC運営に合わせて確認したいこと

EC運用に合わせてSNSの運用は出来ていますでしょうか?

ECにおいて、SNSの活用は必須です

LINEやInstagramをECに活用した事例を下記にてまとめていますので、併せてぜひご覧ください。

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