シナリオメールはステップメールと混合されやすいですが、厳密には異なる手法になり、上手に活用することで効果的にユーザーに商品をアプローチできます。
また自動的にメールが配信されますので、手間を掛けずに顧客と関係構築を行うことができます。
この記事では、シナリオメールの説明をはじめ、シナリオメールとステップメールの違い・シナリオメールの活用例・シナリオメールのメリット・シナリオメールを成功させるポイントなどについて詳しく説明していきます。
シナリオメールとは
シナリオメールとは、メールマーケティングの手法の一つであり、ユーザーが特定の行動を行った場合に事前に設定したシナリオに基づいたメールを自動的に配信を行う手法になります。
シナリオメールを活用すれば、顧客の行動・興味に合わせたメールを配信してメールマーケティングの効果を高めることができ、メールマーケティングの自動化によって顧客との関係構築を効率的に行うことが可能となります。
例としてユーザーに「セール情報のメールを送信する場合」の事例をご紹介します。
メールを開封した場合には「500円Offクーポン」の付いたメールを配信して、開封されない場合には「セール期間が残り3日!」という内容のメールを配信します。
クーポン券を付けたメールから購入があった場合には、「次回10%Offの特典」が付いたメールを配信して、購入がなかった場合には「500Offクーポン」のメールを再度送信します。
上記のようにユーザーの行動に合わせたメールを配信する手法が、シナリオメールとなります。
シナリオメールとステップメールの違い
シナリオメールと混合されやすいものとして、「ステップメール」が挙げられます。
混同されやすいですが、厳密には異なりますので注意が必要です。
ステップメールもシナリオメールと同じく、メールマーケティング手法の一つになります。
ステップメールは「商品の注文日」「資料の請求日」等、特定の日付を基点にメールを送ります。
シナリオメールの場合では、ユーザー・顧客がどんな行動を行ったかがメールの配信を行うための基点となります。
例を挙げますと、「商品ページを3回閲覧したユーザー」「フォームから問い合わせを行ったユーザー」等、日付を基点とするステップメールよりも細かい条件設定を行う方法になります。
ステップメールとは
ステップメールとは、特定のユーザーに対して事前に作成したメールを配信するメールマーケティング手法の一つになります。
先程も少し説明しましたが、「商品の注文日」「資料の請求日」等の特定の日付を基点にメールを送信します。
例を挙げますと、会員登録を行ったユーザーに対してお礼のメールを配信し、3日後に会員特典のお知らせメール、2週間後にイベントのお知らせ、約1カ月後に優待情報を配信するなどの一連の流れのメール配信がこれに該当します。
会員登録を行ったユーザーに対して、事前に登録したスケジュールに沿ってメールを配信する機能のことを指します。
ステップメールは新規顧客の獲得の場合だけでなく、部品交換・メンテナンスが必要の製品・定期的に利用するサービス・消耗品の購入促進等に効果が期待できるでしょう。
ステップメールについてさらに詳しく知りたい方は、以下のURLの記事をご覧ください。
ステップメールとは?メルマガとの違いや作り方や抑えるポイントまで | Hummingbird (humming-bird.info)
シナリオメールの活用例
シナリオメールの活用例として、以下の3つの活用例が挙げられます。
以下で詳しく説明していきます。
ステップメールと絡める
特定の日付を設定して行うステップメールを既に配信している場合、日付に加えてユーザーのアクションを基点として設定するシナリオメールの配信を同時に行うとさらに効果が高まります。
先程も少し触れましたが、シナリオメールはステップメールの一種ともいえるような「性質」を持っているといえるでしょう。
ステップメールとシナリオメールを併用して活用していけば、多くのユーザーにアプローチを行うことができ、CVRを高めることができます。
リピート率が課題である場合
リピート率の引き上げが課題の企業にも、シナリオメールは効果を発揮できるといえるでしょう。
例を挙げますと、サンプルの請求を行ったユーザーに商品の購入を促すメールを配信したり、初めて購入したユーザーに対して2回目の購入を勧めるメールを配信したりすることで、ユーザーの関心を高めてリピート率を向上させることができます。
見込み顧客を購入に繋げたい場合
シナリオメールは見込み顧客のナーチャリングを行い、購入に繋げることが可能です。
高額商品・BtoB契約等では、顧客はより多くの情報を収集して的確な判断を行おうとします。
問い合わせ・資料請求・見積もり依頼があっても、実際の購入活動に繋がらない場合があります。
見込み顧客に対して情報提供等でアプローチを継続して、購入意欲を高めて最終的に既存顧客に育てていく必要があります。
その上で行う「ナーチャリング」はシナリオメールが得意とする分野です。
潜在顧客の段階からシナリオメールを活用してコミュニケーションを取り、割引クーポン・Web上のサービスの利用を促していき、購入意欲を高めていきます。
ナーチャリングを行うためには、見込み顧客との息の長い関わりが必要になってきますので、シナリオメールを上手に活用して顧客の反応を見つつ、実際に連絡を取る・セミナーに招待するなどのきめ細かな対応が行えるようになります。
シナリオメールのメリット
シナリオメールのメリットとして、「高い反応率」「ユーザーに関係の無い内容が配信されにくい」「自動的にユーザー接点を保つことが出来る」などの3つのメリットが挙げられます。
以下で詳しく説明していきます。
高い反応率
メールの開封・URLクリック等の行動を行ったユーザーに対してメールの配信を行いますので、興味・関心を持っているユーザーにアプローチを行うことになります。
そのため、ユーザーが開封・URLクリック等の反応を行ってくれる可能性が通常のメルマガ等に比較しますと高い傾向にあります。
シナリオメールを活用しますと、「高い反応率」を期待できるといえるでしょう
ユーザーに関係の無い内容が配信されにくい
シナリオメールは、ユーザーに関係の無い内容が配信されにくいといえます。
シナリオメールでは関心の高い状態のユーザーに対してメール配信を行いますので、興味のないメールを送ってマイナスの印象を持たれたり、配信停止されるリスクを防ぐ効果が期待できます。
自動的にユーザー接点を保つことが出来る
シナリオメールは設定を行っておけば、ユーザーの行動に合わせて自動的にメールが送られます。
手動で毎回設定・送信しなくて済みますので、自動的にユーザーとの接点を保つことができます。
繁忙期などの忙しい時期にも効率的にアプローチを行うことが可能です。
シナリオメールを成功させるポイント
シナリオメールを成功させるポイントとして、「継続的な改善を行う」「ペルソナを設計する」などの2つの方法が挙げられます。
以下で詳しく説明していきます。
継続的な改善を行う
シナリオメールは一度作成を行うと、自動的にメール配信が行われますが、やはり継続的な改善を行う必要が出てきます。
会社の運営が行われていく上で、新しい課題や目標が出てくるものですが、その目標を達成するために目標(ゴール)から逆算して、アクションを考えていくと良いでしょう。
URLを設置して成果を追う
シナリオメールはユーザーの行動に応じてメールを配信するため、メール内にクリックできるURLなどを設置しておくと効果的です。
ダウンロード資料・記事へのリンクを添付しておくことで、ユーザーの行動を計測できるだけでなく、ユーザーが興味関心を持っている内容について把握することができます。
このようなメールの積み重ねにより、ユーザーの興味に合った内容のメールを配信できるようになり、営業電話をする場合よりも最適なアプローチを行うことができます。
ペルソナを設計する
ペルソナとは、自社製品を購入する典型的な顧客像のことを意味します。
実際に存在していると仮定して、年齢・住所・性別・趣味・休日の過ごし方等を具体的に設定してみます。
上記のようなペルソナを設定することで、どのような人にどんなアプローチを行うことが効果的であるのかを具体的に考えることができます。
シナリオ設定では、設定したペルソナがどのタイミングでメールを受信したいか、どう導けば製品を購入して頂けるかを考えて設計していきます。