社内FAQとは?メリットや具体的な活用方法をツールベンダーが徹底解説

社内FAQとは?メリットや具体的な活用方法をツールベンダーが徹底解説

業務効率化などの観点から、社内FAQの導入を検討している企業も多いかと思います。

この記事では、社内FAQについてメリットから活用方法までを詳しく解説していきます。

 

目次

社内FAQとは?

社内FAQとは、企業の従業員から各部門や担当者などに寄せられてくる「よくある質問」と「それに対する回答」のことをいいます。

よくある質問の回答を事前に用意しておくことで、別の部署への確認であったり、調べる時間が削減できるため、社内の効率化を図る上で、とても重要な項目となってきます。

 

マニュアルとFAQの違い

こちらでは、マニュアルとFAQの違いについて、説明していきます。

 

マニュアル

マニュアルとは、業務を進行させるために、どういった手順や順番で進めていくのかを解説している説明書や手順書のことをいいます。

マニュアルの利点としては、フローや要領が記載されていることにより、もしも、作業者が変更になった場合でも、品質や安全性を保持できる点です。

基本的に、マニュアルは作成者の視点で、内容が記載されています。

 

FAQ

FAQとは、業務を進めていく上で、新しく出てくる疑問とその疑問に関する回答のことをいいます。

マニュアル通りに、仕事を進めていても、時には分からないことも出てきてしまいます。

企業側は、事前に社内FAQを作成しておくことで、従業員の確認作業に時間が掛かることがなく、効率化を図ることが可能となります。

基本的に、FAQはユーザーの視点で作成されています。

 

社内FAQには2種類

社内FAQの種類は、「バックオフィス関連の社内FAQ」と「外部向けオペレーションの社内FAQ」の2種類があります。

それぞれの特徴などを説明していきます。

 

バックオフィス関連の社内FAQ

バックオフィス関連の社内FAQとは、経理をはじめ、総務、人事、財務など、バックオフィスにあたる部門の部署に寄せられているお問い合わせの回答を、FAQコンテンツとして掲載しているものになります。

ある程度の社員数を抱えているような規模の企業であれば、こちらを導入しておくメリットが非常に大きくなります。

バックオフィス関連の社内FAQが無い場合、各部署の問い合わせの回答に追われてしまい、担当者が自分の業務を進めることができなくなり、結果として、人件費というコストが掛かってしまう状態になってしまいます。

 

外部向けオペレーションの社内FAQ

外部向けオペレーションの社内FAQとは、社外のステークホルダーへの対応など、社内でのオペレーションを統一したい際に使用されるものです。

コールセンターや販売代理店などで、顧客対応や資料の内容などを一元化するために利用されています。

外部向けオペレーションの社内FAQは、新人教育にも使用されています。

 

社内FAQの導入メリット

社内FAQには、4つのメリットがあります。

以下で、詳しく解説していきます。

 

社内の問い合わせへの対応工数削減

一番のメリットは、社内での質問に回答する担当者の人件費が削減できます。

簡単に説明すると、先程も少し触れましたが、社員数の多い企業規模になってきますと、問い合わせを受ける部署には、他の部署から多くの質問が寄せられることになります。

その一つ一つに対応していますと、自分の仕事が進まなくなり、結果として、残業をして業務を進めないといけなくなります。

残業代が掛かり、企業のとってはコストが掛かってきますし、今の社会体制的にも、三六協定の兼ね合いもあり、企業も残業を減らしていく取り組みが必要となっています。

社内FAQシステムを活用できれば、問い合わせしたい社員が、自分で確認ができ、他の社員の手間を省くことができますので、コスト削減に貢献できます。

 

生産性の向上・業務効率化

もし、社内FAQが無い企業であると、業務を進める上で発生した疑問について、他の部署への確認を行う必要があります。

また、他の部署についても、すぐに答えられる内容であれば、すぐに回答できますが、調べる必要があれば、時間が掛かり、回答を貰えるまで業務が進まなくなる可能性があります。

社内FAQシステムがあれば、自ら確認作業が行えるので、早く回答を見つけることができ、迅速な対応が可能となります。

結果として、生産性の向上や業務の効率化に繋がっていきます。

 

属人化しないことによる回答の平準化

企業などの組織では、従業員の経験や知識などにより、どうしても格差が出てしまいます。

その担当者が急に休んだり、退職してしまった際には、周りの社員はフォローをしないといけませんが、実際にできていない企業が多いのも事実です。

そういった事態に対応できるように、属人化にならないような社内FAQの回答を用意しておく必要性があります。

 

社内にノウハウを蓄積し社内教育コストの削減

業務のフローや注意点が社内FAQに蓄積されて、標準化されていると、社員の教育にも使用できるようになります。

分からないことがあっても、新入社員がアクセスすることで、簡単に内容を確認できるため、自分で学んでいけるので、教育していくためのコストが削減できます。

また、社内での情報の格差が解消されます。

 

良くある社内FAQの課題点

メリットの多い社内FAQですが、課題点もあります。

実際の失敗例を参考にして、解説していきます。

 

社内FAQに情報を落とし込む必要性がある。

社内FAQに情報をしっかりと落とし込まないと、利用する意味がなくなってしまい、風化してしまう危険性もあります。

いくら企業が使用を進めていても、社員が使用してくれなくれば、意味がなくなってしまいます。

先程の属人化の項目でも触れましたが、社員の持つノウハウや知識などを落とし込まないと、検索しても求める回答が見つからない場合があります。

 

アップデートが遅いと、使用してもらえなくなる。

特に、社内の情報が常に早いスピードで回っている企業であれば、社内FAQについても、同じように更新のスピードを早くしていかないといけません。

アップデートが遅くなると、現場の社員が使用してくれなくなり、衰退していくのは簡単に予想できます。

 

社内FAQの使いやすさもしっかりと確認しておく。

社内FAQが使いづらく、必要な情報に辿り着くのに、時間が掛かってしまうと、最終的に担当者に確認した方が早くなるため、使用してもらえなくなります。

社内FAQは、シンプルなツールにすることを心掛けておき、尚且つ情報がすぐに見つかるようにしておくべきでしょう。

 

社内FAQによる問い合わせの削減方法

こちらでは、社内FAQによる問い合わせの削減方法について、説明していきます。

 

社内FAQへの導線作り

社内FAQは、質問と解決策や回答内容を検索できる仕組みづくりが重要となってきます。

先程も少し触れましたが、検索しにくく、すぐに回答を見つけられない場合には、担当者に問い合わせした方が早くなることもあります。

そうならないためにも、簡単にアクセスが可能で、回答を検索しやすいツールにしておきましょう。

 

マニュアルの構築

社内FAQでは、これまでの質問に対する回答や解決策を網羅しておく必要があります。

マニュアル化することで、内容がわかりやすくなり、社員がすぐにチェックできる環境にしておくことがベストといえるでしょう。マニュアルに関しては、文章をはじめ、動画やチャックリストなど、社員に伝わりやすい形式で準備しておくのも一つの手です。

 

自動回答システムの導入

マニュアルだけでなく、「チャットボット」のような自動回答のツールを導入しておくことも、一つの手であるといえるでしょう。

チャットボットの誘導で、検索性が高くなりますので、しっかりと解決策に辿り着けることになります。

こちらも、社員が自ら検索できるので、担当者の負担が軽減されます。

 

社内FAQシステムの導入手順

社内FAQシステムを導入するまでの流れを解説してきます。

導入をご検討の方は、是非参考にしてください。

 

FAQ運用チームを作成

FAQの運用チームを作成する必要があります。

作成から、運用、改善、社内への浸透など、多くの工程があるため、管理する人数も必要となってきます。

導入前にしっかりと検討していき、どういったチームの体制で運営していくかを決めておきましょう。

 

運用チームによるFAQの洗い出し、構築

FAQの洗い出しも的確に行う必要があります。

以下のステップで行っていきます。

①FAQの範囲を決める。

社内マニュアル等の資料の準備、読解、分類分け。

他社FAQや過去事例との比較。

④FAQの追加スケジュールを決めておく。

作成するFAQが、範囲から外れないようにしておきましょう。

また、社員にもわかりやすいように、どういった質問の内容をカバーしているFAQであるのかを認識できるようにしておく必要があります。

 

社内FAQシステムの導入

最後に社内FAQシステムの導入となりますが、ベンダーによって、サービス内容が違ってきます。

専門の社内FAQシステムであれば、洗い出しの部分から改善までの作業についてまで、ツールベンダーがサポートしてくれることもあります。

導入前に、複数のベンダーを比較して、検討しておく必要があります。

 

社内FAQシステム導入のポイント

社内FAQシステムを導入する際に、いくつか検討しておくべきポイントがありますので、紹介していきます。

 

工数把握

社内FAQを導入した際に、従業員が対応しないといけない工数についても、確認しておく必要があります。

チャットボットを導入する際にも、マニュアルやFAQの整備、登録作業等も発生します。

運用のシミュレーションをしておくことと、費用対効果の試算もしておきましょう。

 

管理画面の操作性

社内FAQの検索が使用しやすいものを用意することも大切ですが、「管理画面の操作性」もしっかりと確認してください。

管理画面の操作性が悪いと、上手く運用できない場合もあり、導入する意味が無くなってしまいます。

簡単に運用できるシステムを検討してください。

 

使用・検索のしやすさ

全ての社員が検索しやすいように、探しやすい場所に設置しておきましょう。

また、よくある質問の種類や内容、回答などもチェックを行い、検索頻度の高いキーワードに対応しているのかも見ておく必要があります。

先程も説明しましたが、検索しにくい場合や、回答が見つかりくい仕様であると、使用してもらえなくなります。

 

社内FAQシステムの活用事例

社内FAQシステムの活用事例をご紹介します。

株式会社稲葉製作所の事例

株式会社稲葉製作所は、「イナバ物置」で知られるメーカーです。

営業部門から開発部門への問い合わせが多い体制が問題となり、社内FAQを導入されました。

この企業では、チャットボットを導入する形で、営業部門からの質問に回答できる体制に改善しました。

その結果、開発部門への問い合わせの件数が激減し、開発部門の社員の業務がスムーズに進むようになりました。

 

帝人株式会社の事例

帝人株式会社は、ITをはじめ、マテリアル、ヘルスケアなどの事業を展開している企業です。

人事や総務への問い合わせ件数が、多いことが問題となっていました。

情報共有に対する社内体制に課題がある状態でした。

こちらの企業でも、チャットボットを導入する形で、社内FAQを導入しました。

それを社内向けのWEBサイトから誘導していき、結果として人事や総務への問い合わせ件数が大幅に削減できました。

社内FAQシステムの選択肢の1つのチャットボット

今回の解説で社内FAQについてメリットや活用について理解できたかと思います。

実際に導入するとなった際の手法の1つとして「チャットボット」があります。

社内FAQを導入してみたいと思われた方は、ぜひこちらもご覧ください。

社内チャットボットを選ぶポイントとは?導入事例も併せて紹介

チャットボット開発ツールhachidori

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